16話 臆病者の我儘 ページ23
−−−アイナナ寮最上階Aの家
私は、アイナナ寮から一織を引っ張って最上階にある私の家のリビングに連れて来た。
一「寮の上にこんな広いスペースがあったなんて…」
私の部屋を見回して、驚く一織が面白くて私は本題に入る前にちょっとこの寮について話してみることにした。
『この建物自体、私の持ち物だって知ってた？』
一「！…いえ、初めて聞きました」
『まあ、親のをもらったんだけどね。海外行く前に社長さんに預けたの。だから、帰ってきてこんなに賑やかになっていて嬉しかったんだ。昔を思い出さなくてすむから…』
一「え？…昔って？」
『あー！なんでもない！それより、一織くん』
一「なんですか？」
『センターやらない？』
一「はあ！？貴方は何を言っているか分かってるんですか！？」
『もちろん、君がもう1人のプロデューサーだってことを知っているから言ってるの。ちなみに、紡に聞いたわけじゃないよ。こないだ、総支配人に君が陸のこと大丈夫って言ったあたりで気づいただけだから。紡は関係ないから、怒らないであげてね』
一「……IDOLiSH7にとって、大事な時期なんです。そんな時にセンターを外すなんて絶対あり得ません。」
『大事な時期なのは、ちゃんと理解してるよ。でも、これから先を考えて今の状態で陸をセンターにおき続けることの方があり得ない。無理させてまで歌わせて何になるの？』
一「そんなこと、貴方より分かっていますよ！！」
『そうだね。私は君達の先輩であって部外者でしかない。でも、この先陸以外のメンバーからセンターを選ぶってなったら、一織。貴方しかいないわ』
一「……なんで、私なんですか」
『あのメンバーで一番IDOLiSH7のイメージを壊さないから。それだけよ』
一「……あのメンバーの中なら、私が一番最適でしょうね」
『えぇ…』
一「そうだとしても、センターを変えることはありません」
一「七瀬さんの歌なら、IDOLiSH7はRe:valeにもゼロにも…もちろんAさんにも手が届く。私はそう思います」
『一織…』
一「私のわがままだと思いますか…？」
迷子みたいな顔して話してくる一織に私は結局何も言えなかった否言わなかった。
だって、一瞬頭の中をよぎった言葉は、若い彼にはあまりに冷たく残酷で私は言うことに躊躇した。私は相変わらず臆病者だった。
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ルイナ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！無理はしない程度に頑張ってください！この作品は好きなので応援してます！！ (2018年9月15日 14時) (
レス) id: 29bcf3ece3 (このIDを非表示/違反報告)
くま吉(プロフ) - ちょっと、諸事情で描きまとめてから一気に出そうと思っているので更新かなり遅いです。本当にすみません…。いろいろ、関係性が複雑になりつつあるのでお家のイメージもまとめて設定として書こうと思います。 (2018年3月30日 23時) (レス) id: b516715335 (このIDを非表示/違反報告)
くま吉(プロフ) - Rennさん» こんばんわ、ご指摘ありがとうございます！たぶん、一軒家なんだと思いますが、ゲーム・漫画等であまり触れられていないのでかってにマンションイメージで書いていました。その方が自分的にはすっと入ったので…笑 イメージ的にはブラザーズコンフリクトのお家ですかね (2018年3月30日 23時) (レス) id: b516715335 (このIDを非表示/違反報告)
Renn(プロフ) - アイナナ寮って一軒家なのでは？ (2018年3月29日 17時) (レス) id: fd2582f500 (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - いえいえ！更新、楽しみにしてますね！頑張って下さい！感想も書かせていただきます！ (2018年2月8日 22時) (レス) id: e95cae0129 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くま吉 | 作成日時：2018年1月25日 23時
