Prolog Twisted Wonderland ページ2
闇の中、覗くのは一枚の鏡。暗いのに闇の中で輝くその鏡に触れた。
『!!』
目が覚めるとそこはぼろ屋敷のベッドの上にいた。窓から指す月の明かりをライトの変わりに部屋を見渡す。わずかに埃が舞っている。天井には蜘蛛の巣が張り巡らされていて、ちょっと背筋がぞわぞわっとした。
??「お目覚めですか。」
声のする方を見ると仮面をつけた男がいた。仮面の男は椅子をベッドのそばに持ってきては、埃を少し払いそれに座る。
??「入学早々に貧血で倒れるなんて、よほど緊張していたんですね?」
一人でベラベラと何を話しているのかわからない。
??「しかし、驚きましたね。鏡が貴方のような子供をしかも女の子を選ぶとは....この学園に長年勤めてきましたが、始めての出来事..」
仮面の男はブツブツと一人でまた語り出した。一人語りがやっと終わったと思ったら、ごほんと咳払い。
??「兎に角、私と闇の鏡の元へ行くとしましょう。さぁ、お手を。せっかくなので手を繋いであげましょう。私、優しいので♪」
普通なら、手を取らないのだがここは手を取らないと始まらない気がしたので、その仮面の男と共に、今いるぼろ屋敷よりもっとしっかりした城のようなところへ入っていく。
??「さぁ....貴方の寮を決めましょう」
バサッとマントを翻すと、人の顔?らしきものが鏡に写っている。
闇の鏡「....汝の道は....無。」
??「無!?そんなバカな...」
闇の鏡「どの道にも、存在せず。ただひたすらに無...」
??「なんと....」
仮面の男はまた一人で考え事を始めてしまう。私はその闇の鏡で自分の姿が写るかと思い前に立つが、ただ闇が写るだけだ。その鏡が言う通り、無だ。
??「貴方、出身地とか住所、自分がどこからきたか覚えてますか?」
仮面の男は私に視線を合わせるようにしゃがむ。私は首を降る。ここにくる前以前の話しで、記憶がないのだ。
??「困りましたね...。ですが、我が学園の馬車が貴方を乗せ、ここまで来たのは間違いなく、貴方には入学する権利はある。だが、寮がない..さらには帰れないと、...ふむ。仕方ありませんが、貴方には私の監視の元、この学園に置くとしましょう。私、優しいので」
仮面の男はスッと立つとマントをバサッと広げ、名乗るのだ。
??「改めて名乗りましょう。
私はディア・クロウリー。
ここナイトレイヴンカレッジの学園長です。
そしてようこそ、
___ツイステッドワンダーランドへ」
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ユノン - 話しの続きが気になる (2021年12月28日 21時) (レス) @page9 id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
どん - 続きが気になる (2021年4月23日 17時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
どん - 夢主人公のイメージイラストが見てみたいです (2021年4月23日 17時) (レス) id: 2a665cb182 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Luna | 作成日時:2021年4月20日 20時