3:マキィズ カカオ ページ3
あの雨の日から数日が経過した。
今日は晴天。
でも珍しい事にお客さんが全く来ない。
この時期はバレンタインも近いってこともあって客足が途絶える。
たまに物色して買って後日予約をしに来るお客さんも居るけどね。
この店は事前予約もできるからバレンタイン1週間前は本当に忙しい。
ｶﾗﾝｶﾗﾝ))
「いらっしゃいませ〜……ぁっ…」
入ってきたのはこの間大雨の日に来店されたお客さん。
でも今日は帽子もメガネもマスクもしている。
芸能関係のお仕事されてる方なのかな…？
なんて思ったりもする。
都内でお店をしていると芸能関係の方々が来られることはごく稀にある事だから別に不思議では無い。
またチョコレートを物色してる…
前回はダークチョコレートを持って帰ったから今回もダークチョコレートなのかな…
？？「あの…」
「はい…？」
？？「俺、前回何頼みましたっけ？」
「えーっと…前回ですね。
お客様、確認の為なのですが前回1日の大雨の日に来られましたか？」
？？「えっ…あぁ、はい……」
「前回こちらのダークチョコレートをご購入致しましたよ。」
？？「あっ……ダークチョコだったのか…」
「……？」
？？「あぁ、すみません…
前回ここに来たときなんかやけに苦いチョコを食べた覚えがあって……」
「そうなんですね…」
？？「でもこのチョコ美味しくてまた食べたいと思ったからまた買います。」
「何個詰めますか？」
？？「ダークチョコってこれだけですか？」
「あ、こちらもダークチョコレートですね。」
？？「じゃあこれもください。」
「わかりました！
何個詰めますか？」
？？「9個ずつで。」
「かしこまりました。
それではチョコレート詰めますので少々お待ちください。」
18個入る箱にチョコレートを詰め紙袋に箱を入れお客さんを呼んだ。
「お待たせしました、合計で2,700円です。」
？？「クレジットで。」
「お客様、前回もご利用なられたので当店のポイントカードをお勧めしますがどうなさいますか？」
？？「ポイントカード？」
「はい、溜まると5種類のチョコレートを無料で詰めることができるのですが…」
？？「じゃあ頂きます。」
「はい、ではこちらにお名前と住所の記載をお願いします。」
あ、この人照らすって書いてひかるって読むんだ…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 151人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：赤い天使 | 作成日時：2023年2月1日 17時
