5:私はできない臆病者 ページ5
神山side
俺はあの日…確かに見た。
しげと飲みに行った帰りに指輪をもらった女の人。
とても嬉しそうには見えんかった。
《助けて…》そんな感じで……
俺はどうしても忘れられんくて…………最初から最終手段をとった。
これが失敗すれば…俺は間違いなく刑務所行きや…。
・
Aside
執事「お嬢様…本日のお迎えは……」
「いいわ。望さんと一緒に居るから…」
執事「そうですか……
それでは気をつけておかえりくださいませ。」
「ありがとう。」
あれから数日経ったけど…
やっぱりダメみたい……
私と目があった人は気づかなかった…
小瀧「あっ!A〜!」
「望さん、すみません…お待たせしました。」
小瀧「全然待ってへんで!
ほな、行こうか!!」
「あぁっ!ちょっ……!」
望さんは私の腕を引っ張りいろんな所へ連れていってくれた。
時間が過ぎ…すっかり周りは暗くなっていた。
小瀧「ごめんな?こんな時間まで連れ出して。」
「いえ、連れていってくれたご飯もとても美味しかったです。」
小瀧「ほんまに?!
良かったぁ〜……あそこ俺のお父さんが経営してる会社の配下にある会社が運営してる飲食店なんよ!」
「そ、そうなんですね…」
小瀧「暗いし家まで送るわ。
あ、もしかしてお迎え来てたりする?
もし、来てへんかったら送るけど…」
「大丈夫です。
今日は歩いて帰りたい気分ですし…
ここからそう遠くはないので。」
小瀧「あ、じゃあ送るで!」
「あっ……えっと…その……」
小瀧「……?」
本当は1人で帰りたい気分だった。
でも……
「ありがとうございます。」
言えなかった…
でもこの時は知らなかった。
いずれ一緒になる人とこの近くで再開することを……
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作者名:赤い天使 | 作成日時:2023年4月14日 16時