2:シャンデリア ページ2
父「A、今日は小瀧グループとの大事な会食の日だ。
くれぐれも失礼のないように。」
「はい、お父様…」
私は山下グループの一人娘。
いわばお嬢様。
幼い頃から習字･そろばん･ピアノにヴァイオリン･ハープにバレエと色んな習い事をしていた。
自由はなく全部時間に制限されて過ごしていた。
私はそれが苦痛だった。
いっそあの鳥のようにどこかに行って……どこかに飛んで…誰も知らない場所まで行きたい……
執事「旦那様、小瀧様御一行が来られました。」
父「そうか。A、出迎えてやれ。」
「はい、お父様。」
私は言われるままあの方をで迎えに行く。
？？「お出迎えしてくれたん？嬉しいなぁ〜…」
「いえ、私はあなたの婚約者ですので。望さん。」
小瀧「俺幸せもんやなぁ〜…こんな綺麗で可愛い人が俺の奥さんになってくれるなんて！」
そんな他愛もない話をしながら会食の部屋まで行く。
父「おぉ、これは小瀧さん。今回は足を運んで頂きありがとうございます！」
小瀧父「いやいや、いいんですよ！
これも私と貴方の会社を大きくする第1歩なんですから！」
シャンデリアで照らされているこの部屋。
いつもは静かな食事が今日は望さんのお父様と私のお父様の会話が弾んでいるからなのか騒がしかった。
小瀧父「いや〜……しかしうちの息子には勿体ないくらい素晴らしい娘さんですね！」
父「えぇ！私の自慢の娘なんですよ！！」
あ…お父様……外面の顔…
………………誰も私の事見てくれる人居ないんだ…
望さんだって…結局褒めてくれるのは容姿……
誰も私の中身を見てくれる人がいないって知ったら…少し…………
…………いや、結構寂しいな…
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作者名：赤い天使 | 作成日時：2023年4月14日 16時
