拠り所 （兄） ページ46
押し潰されそうになり目を覚ます
目尻を伝う涙
『嫌な、夢』
夢であるとこを安心したのと、再び目を閉じる恐怖
気分転換に水でも飲もうとキッチンへ向かう
コップ一杯の冷水を一気に流し込む
熱帯夜特有のじっとり感は流し込めたが後味の悪さは流し込めなかった
寝室へ戻りそっとスマホを手に取りスクロール。
着信履歴を見つめる
『こんな時間に電話したら迷惑か』
はあ、、とため息をもらそうとした時
スマホが震えだす。
画面には兄者からの着信
兄「お、でたでた」
『ふふ、そっちから電話しといて？』
兄「時間が時間だけにな。、、なあふうか」
『なに？』
兄「なんかあったか？呼んだろ、俺の事」
思わず黙ってしまう。この人は普段私に興味なさそうにしといて、こうゆう時だけ鋭いんだから
兄「なんでも言ってみろ。」
電話の向こうにいる兄者が暖かく笑った気がした
『夢見たの。お母さんがね、死んじゃう夢。』
兄「それは頭わくやつだな」
『うん、しかも私はさっきまで話しててちょっと席を外して戻ってきたらもう死んでたの』
兄者はこんな暗い聞きたくもない話をずっと永遠と聴いてくれた
兄「ふうか、お前お母さんと最後に会ったのいつだ？」
『大分会ってないかな』
兄「じゃあ全然行けるじゃねーか。うし！次の休み会いに行くぞ！」
兄者は寝る支度をしているのか、コーヒーカップを片付ける音や寝室へ移動する音がかすかに聞こえる
兄「うーし、ふうか今ベットだろ？」
『え？うん』
兄「俺電気消した。ベットに入った。お前は目を瞑れ」
『？』
言われた通り目を閉じる
兄「次の休み、俺も実家に挨拶に行くわ。ふうかが今日みたいに悪夢にうなされた時、体調悪くなった時、会社で嬉しい事あった時、料理してる時、全部を1番近いとこで見てたい」
『そ、それって』
兄「おー、そーゆーことだ。その許可を貰いに俺も実家に行くからよ、今日は俺だけを感じて寝ろよ？寝れるだろ」
『ばか、、、。余計寝れないわ、、』
気がつけばさっきまでの後味の悪さや気持ちの悪さは微塵も無くなっていて
側に兄者はいないけど、兄者に包まれてるようだった
彼のこうゆう不意打ちなところはいつまで経ってもなれないだろう
私の弱い部分を全部預けよう
そのかわり彼がどうしようもなくなった時
世界が敵に見えた時
わたしだけは
わたしだけが
彼の拠り所になろう
兄「んじゃ、おやすみ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 70人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねぎ(プロフ) - くらふぃさん» くらふぃ様 コメントとリクエストありがとうございます！私なりの解釈と思考を加えて是非書かせて頂きますので、更新するまでお待ちください、これからも是非お時間がある時のお供によろしくおねがいします！ (2018年7月20日 1時) (
レス) id: 93885edbd0 (このIDを非表示/違反報告)
くらふぃ - 読んでてとても面白いなと思いコメントさせてもらいます！リクエストで2broさんがヤンデレみたいな感じのやつと弟者くんがアンドロイド（デトロイト的な感じで）を書いて欲しいです。これからも頑張ってください！ (2018年7月20日 0時) (レス) id: 7dfbb3f94b (このIDを非表示/違反報告)
ねぎ(プロフ) - 夏希さんさん» 夏希様、暖かいコメントありがとうございますぅ！大変嬉しいです！100%主の趣味趣向ですが、よろしければこれからもお付き合いください (2018年7月12日 18時) (レス) id: 23a2d9e4fa (このIDを非表示/違反報告)
夏希さん - はじめまして。小説読みやすくて、個人的に凄く好きです！夢主ちゃん純粋やぁ…頑張って下さい！陰ながら応援してます！ (2018年7月12日 17時) (レス) id: f5183a7802 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎ(プロフ) - 、さん» すみません、初心者で勝手がわからずフラグを外すのに時間がかかっています。不快にさせてすみませんでした。気をつけます (2018年7月11日 21時) (レス) id: 93885edbd0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ねぎ | 作成日時：2018年7月11日 21時
