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見せ物屋が人を呼ぶ声が響く。
場所は少し変わって、同じ都の下級貴族が住んでいるようなちょっと小綺麗な所。
どうやら今回は金持ち目当てでいくらしい。
…本当に金の亡者だな。
ある程度人が集まって、見せ物屋が鞭を持って檻へと入ってくる。
…本日2回目、始まるのか
なんて呑気な事を考えて、目を閉じようとした。
…その時、ふと観客の中の1人と目が合った。
鮮やかなほどの金髪で、きらきらと光を取り込んでいる空色の瞳を持つ男の子。
歳は俺と同じ6歳ぐらいだろうか、それなりに幼い
自分の誕生日も何も知らないので、推測でしかないけれど…。
その男の子は、じっと綺麗な空色の瞳でこちらを見つめている。
俺は、何故かその瞳から目が逸らせなくてまるで吸い込まれるかのように男の子の目を見つめ続けた。
ﾋｭﾝと、鞭が鳴る。
迫り来る痛みに耐えようと、目を瞑った瞬間
「…!おい待て!!!!!」
騒音レベルの大声が、町全体に響いた。
「…何でしょうか？」
いきなりの騒音に驚きながらも、鞭を寸で止める見せ物屋。
声を上げたのは誰か、と俺は目を開いて声の主を探した。
「…おいお前、されるがままでええんか？」
そう言って檻の前に立つのは、先程目が合っていた男の子。
その声を聞いて、あの大声の主はこの人だとすぐに分かった。
「すみません、見せ物に話しかけるのは御遠慮下さいませんか？」
あくまでも丁寧語で、男の子にそう言う見せ物屋。
男の子の身なりは綺麗で、恐らくこの辺に住んでいる下級貴族だと思ったのだろう。
「あ？お前に話しかけてるんちゃうねん。今はこいつに言ってんの」
そう言って俺の目を見つめる男の子。
…残念だけど、俺にはその言葉に答えられる"声"がない。
俺が何も応えないでいると、男の子は痺れを切らしたように言葉を続ける
「だから、このまま見せ物として人生終えてええんかって聞いてんねん！」
…そんな事言ったって、それ以外方法がないだろう。
俺は首を横に振って、話せないという事を示すため喉元を指してから指でばつを作った。
「なんや？話せへんの？」
コクリと頷く。
「んー…なら選べ。このままこの檻ん中おるか………俺と一緒に来るか。」
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そな - なにこの神作。先後輩がすきな僕にとっては、得でしかないんだが…。このお話、友達に教えても良いですかねぇ…てか、伸びないのが不思議…。 (2020年10月5日 0時) (
レス) id: 4f39522c1e (このIDを非表示/違反報告)
音羽リンのサブ(プロフ) - 赤羽やみよ(あいるサブ)さん» ありがとうございます…！！きっといつか伸びてくれると信じてます() (2020年3月5日 20時) (レス) id: 0a9f7cdb53 (このIDを非表示/違反報告)
赤羽やみよ(あいるサブ)(プロフ) - 神作品！なんで伸びないのか… (2020年2月29日 22時) (レス) id: 251e58f01e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：音羽リンのサブ | 作成日時：2020年2月23日 16時
