【rkrn】天女様、頑張ります！２

あざ笑う ページ28

あの子の近くまで来た少年は、両膝を地面につけ、頭を下げ、泣き始めた。それと同時に謝り始めた。


少年「ごめんな、四郎兵衛。ごめんな。ごめん・・・ごめん・・・」


私はどうすればいいのかわからず、ただそれを見ていることしかできなかった。


すると、少年はこちらに振り向いた。


少年「俺はお前が嫌いだ。大嫌いだ。すべてはお前のせいだからな。」


私は何も返せなかった。


少年「・・・・・でも、俺もお前と同じだった。仲間がやられてるのをただ影から見ていることし

　 かできなかった。すぐに助けに入ることができなかった。お前らが来て、自分がどれほど残

　 酷なことをしているのかがわかったよ。まるで、鏡の俺がそこにいるかのようだった。・・

　 ・・・前に、仲間が目の前でやられるのをただ見ていただけの忍者の話を聞いたことがあ

　 る。その時は、ありえない。仲間を見殺しにするなんて外道が。と思った。でも、実際、俺

　 はその忍者と同じことをしでかした。所詮、俺はそれだけ心のない奴だったってことなんだ

　 よな。ほんと、笑いしかこみ上げてこないよ。俺は口だけの奴だったんだって。」


少年は自分で自分をあざ笑うかのように笑いながら泣いた。


私は少年にかける言葉が思いつかず、ただ立ちつくすしかなかったのだ。


そんな中で、私は知った。はじめっから勇気がある人なんていないってことを。









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