Episode.1 ページ2
《退役まで残り129日!スピアヘッド戦隊にクソ栄光あれ!!》
雨風に色あせた格納庫の奥、年季の入った黒板にはカウントダウンがでかでかど書かれている
正確には残り119日
配属された日にクジョーが書いて、毎日彼が更新していた
このカウントダウンが更新されることはもうない
シ「洗濯、女子達と行かなかったのかったんだな。」
血赤の瞳と漆黒の髪、焔紅種と夜黒種の混血
スピアヘッド戦隊戦隊長、シンエイ・ノウゼン
パーソナルネーム〈アンダーテイカー〉
『おはよう、シン。なんか熟睡しちゃったみたいで、みんな私に気を使ってくれたみたい。』
シ「あぁ、ここ最近黒羊多かったからな。」
『そうそう、厄介なの多くて困っちゃうよね。シンは?体調とか無理してない?』
シ「俺は別に無理してない。」
『よく言うよ、ずっとレギオンの声が聞こえてて無理してないなんてことあるわけないでしょ。』
シンは異能を持っている
それ故にずっとレギオンの声が聞こえている
死してもなお消えずに残る、亡霊の声が
ふと、言いながら左目に意識を向ける
あ、やばい、にげよ
都合が悪いものが見えてたので、咄嗟に脳をフル回転させる
『じゃあ、シン。あいつら動き出したら教えてね。私は急用思い出したからー!』
私は逃げるようにして格納庫から飛び出した
そして心の中でカウントダウンをする
3...2..1.
ア「シン!またやりやがったなてめぇこの野郎!」
カウントダウンの0に合わせ、馬鹿でかい胴間声が格納庫に轟き渡る
声の主はスピアヘッド戦隊整備班、レフ・アルドレヒト班長
『あっぶなかった〜、前回ので私もボロボロにしちゃったし。アルドレヒトさん絶対起こってるだろうし、たまたま見てよかった』
私にはシンと同じように異能がある
1つは未来視、私には5秒先の未来が見える
見えると言っても5秒先の自分の視界の映像が左目の視界に流れるって感じだ
もう1つは感覚共有、他人の視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚どれか一つを自分の体にリアルタイムで再現できるのだ
簡単に言うと一方的なパラレイドに近い
例えば今シンと視覚共有すれば私は格納庫にいなくてもアルドレヒトさんの怒った顔が見れるし
聴覚共有すればアルドレヒトさんの怒鳴り声が聞こえる
といってもこの異能は名前と顔などがわかった知人にしか使えない
そしてこの2つの異能はシンと違って私は任意で見たり共有したりと制御出来ている
させられた、とも言えるが
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作者名:りぷたす | 作成日時:2023年3月13日 0時