57：忍び寄る影 ページ13
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「王様…？」
「ギルガメッシュ王…？」
それは、ウルから帰ってきた翌朝のこと。
枕元で眠るムーンの温もりに未だ眠気眼である樹を起こしたのは驚嘆の声か。
階下から聞こえる声は、マシュと藤丸。
あの二人が声をあげる相手と考えればそう難くはない。
「なんだ。下が騒がしいようだが…？」
「半分はお前のせいだと思うぞ、ギル」
「なに？」
不機嫌そうな表情。
まあそれはいつものことだが、気のせいだろうか。
心なしか体調が悪そうに見えるのは。
「なあ、なんか顔色悪くないか？」
「この我が？笑わせる、生まれてこの方、病に侵されたことなどないわ。健康体よ！」
ふと思い出されるのは、最近増えている巷の衰弱死。
まさかとは思うが可能性はないとも断言できず。
小さな相方の額に自身の額を合わせてみれば、動揺する声は他所にその体温の高さに推測は確信へと姿を変えていく。
「な、な、な、お前！！不敬であろう？！！！なにをして…っっ」
「なにもなんもお前ちょっと熱っぽいぞ？体温計ないからわからないけど、今日はだめだ。留守番だ」
「は？おい、樹。まさかとは思うがこの我をお子様扱いしているわけではあるまいな？」
「今は見た目子供なんだから仕方ないだろ。とはいっても、俺は医学には詳しくないし…そもそもサーヴァントの体調管理とか」
と、思考を巡らせたところで測ったかのように聴こえるノック音。
そして返事を待たずして入室してくるは、花の魔術師。マーリンである。
「お困りのようだね」
「マーリン。せめて、返事してから入ってこいよ。それじゃノックの意味がないだろ…」
「まあまあ、
「次やったら、わかってるよな？」
壁に縫い付けられる男性と愛刀を手に涼やかに微笑む女性。
なんとも愉快な図であるわけだが、その有無を言わせぬ女性の瞳を目にすれば本当に次はないことは明白か。
元の性別が男性であるせいか、将又、今の彼はステータスが壊れているせいか。
兎にも角にも、冗談では済まされないのは確か。
「それはそうと。また随分と愉快なことになってしまったようだね」
「貴様の力など借りずとも、何ら問題ないわ」
「マーリン。やっぱりギルの体調不良は」
「ままっ、ここはこのマーリンお兄さんに任せてくれて構わないよ」
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湊(プロフ) - ねづさん» お返事が遅れてしまい申し訳ありません！コメントいただきありがとうございます。まだまだ序盤なので完結できるよう頑張らせていただきますね(｀・ω・´) (2020年7月30日 20時) (
レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
ねづ - 続編おめでとうございます！これからも応援してます！！頑張ってください！！！ (2020年5月11日 9時) (レス) id: 2a8953498e (このIDを非表示/違反報告)
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