■58話 視点:ルイス・スタインフェルド ページ9
樹くんと麟湖さんと一緒に食堂に戻るが、見るからに不機嫌そうな空気を醸し出すギルガメッシュ王が樹くんに詰め寄るのでそれとなく庇うようにしたが逆効果らしい。
「退け雑種、今の
そう言って、後ろの樹くんの前に立つとなにやら話しを始めた。
既に麟湖さんは魔術師マーリンの元へと戻っているので俺もアルトリアの元へと行くべきだろうが、樹くんとギルガメッシュ王が気がかりでしかない。
だが会話を聞いていくうちにどうやらなんとか機嫌を回復することに成功したらしい。
というよりギルガメッシュ王、単純だな。
そういう風に誘導していった樹くんの巧みな話術に関心しながら、こちらをジト目で見るサーヴァントの元へと向かった。
「お疲れ様アルトリア」
「…ええ、ありがとうございます」
何があったのかは聞かないでおこう、その方がこの騎士のためにもなる気がする。
Mr.エミヤが余っている、一見普通そうに見えるサンドウィッチ達を一つに纏めているのと、変わらず蹲っている青いキャスターと介抱するMs.桜花がいるので、状況は停滞していたのだろう。
いや、停滞に持ち込んだのだろうこのサーヴァントが。
感謝の意を込めて再度お礼を言えば、ようやく眉間に寄っていた皺がなくなった。
「ルイスー！ さっきの投影の話しなんだけどさ」
「待て、樹！！ なぜそうなる！！」
呼ばれたので樹くんの方を向くがどうやらまだギルガメッシュ王との話が終わっていないらしい。
あとお前はすっこんでいろ、という目線をギルガメッシュ王からいただいたので話が終わるまで待つべきだろう。
「そういえばアルトリアは何か欲しいものあるのか？」
「欲しいもの、ですか？」
頷く。
「二人であの部屋を使うことになるから、アルトリアにも個人的におきたいものや欲しい家具とかあれば言ってほしいんだ。もちろん間仕切り壁は用意する」
マスターとサーヴァントで一室と言われているのであの部屋をアルトリアと共に使用せねばらない。
紳士として女性と同衾というのはいただけないがルールは守らねばらない。
だがこのサーヴァントはくすりと笑うと首を横に振った。
「特にありませんよマスター。それに間仕切り壁も必要ありません。私は部屋の一角をいただけたら問題ありませんので」
「だが…」
「そのお気遣いだけで私は嬉しいですから」
にこりと笑った顔に、渋々納得するしか他なかった。
■59話 視点:ルイス・スタインフェルド→←■57話 視点:ルイス・スタインフェルド
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 23人がお気に入り
「派生作品」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
玲乃音(プロフ) - アルトリアとエミヤとのたい焼き話しが凄く気になります！！ 続き頑張って下さい (2019年11月7日 8時) (
レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 細波幸近さん» コメントありがとうございます。是非、妄想していただいて楽しんでいただければと思います！ (2019年10月22日 12時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
細波幸近(プロフ) - なかなか面白い展開ですね!ここでうちの子に見せたら面白そうとか妄想しちゃいますね (2019年10月22日 12時) (レス) id: a768fd0174 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 玲乃音さん» コメントありがとうございます。ルイスくんだからこそ一緒に入るのが許されたのではないかと思います。更新頑張りますね。 (2019年10月19日 22時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
玲乃音(プロフ) - ウワワ〜〜!!ルイスとギル様！！ 二人のお風呂シーン！！ 楽しそうだなぁ……ギル様と風呂仲間になりたいなぁ (2019年10月19日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：翔べないペンギン/湊 | 作者ホームページ：なし。
作成日時：2019年10月9日 13時
