検索窓
今日:1 hit、昨日:4 hit、合計:2,921 hit

□53話 視点:橘 樹 ページ4

視点:橘 樹


 食堂へと戻れば、あからさまに不機嫌なギルと視線を通わす。

部屋の間取りとかどうするか相談をしておきたかったんだけど、これじゃ無理だな。



ズンズンという音が聞こえる勢いでこちらへ歩いてくれば、腕組みをし見下ろすギル。


「おい、樹。なにか言いたいことがあるのではないか?」
「いんや、別に」

「まさか(オレ)があの女に本気で負けたなどと思ってはいまいな?」
「なんで?負けたの?」


てっきり、相手が女性だから手加減してるのかと思ってたけど、と言葉を紡げば少し考えたのち、すごみが消えたギル。


「と、当然だ。あのような女にこの(オレ)が本気をだす必要さえないわ!!」
「ん、じゃあ解決な。んで、その(こぶ)なんともねぇの?」

と、頭に触れようとすればさすがに避けられた。


まあただの瘤だし、大丈夫か。サーヴァントだしな。
※実はわりと痛い。


「そんで本題なんだけど、部屋の片付けしてないだろ?間取りとかどうしうかなと思って。ずっと霊体化してるわけにもいかないだろ?」
「おい。まさかお前、(オレ)と同室などとふざけたことを抜かすわけじゃないだろうな?」

「オーケー。じゃあ俺が部屋で、ギルが廊下な。ルイスー!さっきの投影の話しなんだけどさ」
「待て、樹!!なぜそうなる!!」


「いやだって、今お前が同じ部屋無理って言ったんじゃん。なら、廊下しかないだろ?」
「お前…本気で言ってるのか?」


あまりの扱い動揺を隠せずにいれば「二人で一部屋ってルールなんだから当たり前だろ?」と、なにをいってるんだ、と言わんばかりの樹に呆気にとられる。


「なに?ルールだと?」
「賢王は賢いんだからルール、守るよな?守れなきゃ、大人じゃないもんな?」

「ぬっ…大人だとかそういう問題ではない。(オレ)は人類最古の英霊「おい、ルイスー!やっぱり畳の枚数増やすわ、敷き詰めることにしたー!」ええい!!面倒な、仕方ない。だが、これ以上は妥協せぬからな!!」


いっちょあがりっと。


「じゃ、間取り決めようぜ」
「この食えぬ奴…」


ルイスにも声をかけ、頭の中で考えていた間取りを紙にさらさらと書いていけば「ほう」と声をあげる3人。

そういえば寸法とか知らねぇから畳何枚かわかんねぇわ、と思考を巡らせれば「貸せ」とペンを握り寸法を描きこんでいくギルに驚いたのは言うまでもないだろう。

□54話 視点:橘 樹→←□52話 視点:橘 樹



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 7.0/10 (21 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
23人がお気に入り
設定タグ:Fate/GrandOrder , 派生作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

玲乃音(プロフ) - アルトリアとエミヤとのたい焼き話しが凄く気になります!! 続き頑張って下さい (2019年11月7日 8時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 細波幸近さん» コメントありがとうございます。是非、妄想していただいて楽しんでいただければと思います! (2019年10月22日 12時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
細波幸近(プロフ) - なかなか面白い展開ですね!ここでうちの子に見せたら面白そうとか妄想しちゃいますね (2019年10月22日 12時) (レス) id: a768fd0174 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 玲乃音さん» コメントありがとうございます。ルイスくんだからこそ一緒に入るのが許されたのではないかと思います。更新頑張りますね。 (2019年10月19日 22時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
玲乃音(プロフ) - ウワワ〜〜!!ルイスとギル様!! 二人のお風呂シーン!! 楽しそうだなぁ……ギル様と風呂仲間になりたいなぁ (2019年10月19日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:翔べないペンギン/湊 | 作者ホームページ:なし。  
作成日時:2019年10月9日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。