□78話 視点:ギルガメッシュ(キャスター) ページ29
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「久しぶり、ギル」
「嗚呼、久しいではないか。エルキドゥ」
にこりと微笑む…この笑みが出たときは、大概、友はとんでもないことを考えているのだが。
「彼が、ギルのマスターなのかぃ?」
「マスターという言い方はいささか問題があるが、
「全く君も相変わらず素直じゃないね」
お前には言われたくないわ。
ちらりと視線を向ければ、隣に座るエルキドゥ。
と、いうかだ。
「アレはお前のマスターであろう。放っておいて良いのか?あのチビを抱いてる男は所謂"変態"だぞ?」
「そう、彼はノア・エインズワース。僕と似た力を使う不思議な子だよ」
頬杖をつきことの次第を見据えているあたり、早くもお得意の"気配感知"で
「そういえば、ギル」
と、言葉を紡ごうとしたときだ。
「エルキドゥゥゥ」
悲鳴にも似たなにかが響き渡る。おお、あれが魂の叫びというやつか?
「お前のマスターはなかなかにいといところがあるではないか。なあ?エルキドゥ」
「本当、面白いよ。鍛え甲斐があるからね」
「は?」
おい、今、鍛え甲斐があるといったか?
…なるほど、あのチビは見染められたということか。
だが、断末魔もクライマックスかこちらに向けて腕を振り上げれば魔力の高まりを感じる。
まさか、エルキドゥ相手に令呪を切ろうというのか?
「フハハハ!!おい、エルキドゥ。あれを見よ。お前のマスターは随分と滑稽らしい!!」
さて、見物よな。
あのチビがエルキドゥに令呪を真の意味で使えるのか。
高見の見物を決め込もうとすれば、魔力の低下を感じ舌打ちがでる。
あの
「ねえ、ギル。あの青年は何者なんだぃ?」
「だから変態だといっておろうが」
「へぇ…変態ねぇ。ここは中々楽しめそうだ」
と在りし日によく見た友の笑みに思わず口元が緩めば、俺の背後の存在ににこりと笑いかけるエルキドゥ。
奴が笑いかけて、「ひぃ」だなんて反応するのはひとりしか知らぬわ。
「初めまして、ギルがお世話になっているようで。僕はエルキドゥ、よろしく」
差し出された手の前でおどおどする樹。
こんな樹、みたことないわ!
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玲乃音(プロフ) - アルトリアとエミヤとのたい焼き話しが凄く気になります!! 続き頑張って下さい (2019年11月7日 8時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 細波幸近さん» コメントありがとうございます。是非、妄想していただいて楽しんでいただければと思います! (2019年10月22日 12時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
細波幸近(プロフ) - なかなか面白い展開ですね!ここでうちの子に見せたら面白そうとか妄想しちゃいますね (2019年10月22日 12時) (レス) id: a768fd0174 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 玲乃音さん» コメントありがとうございます。ルイスくんだからこそ一緒に入るのが許されたのではないかと思います。更新頑張りますね。 (2019年10月19日 22時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
玲乃音(プロフ) - ウワワ〜〜!!ルイスとギル様!! 二人のお風呂シーン!! 楽しそうだなぁ……ギル様と風呂仲間になりたいなぁ (2019年10月19日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン/湊 | 作者ホームページ:なし。
作成日時:2019年10月9日 13時