【募集企画】あるマスターの日常 -第二幕-【派生作品】

□74話　視点:ギルガメッシュ(キャスター) ページ25

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　風呂からあがり、マッサージ機なるものに座ってから記憶がない。我(オレ)としたことが寝こけた、ということか。

にしてもだ。実にどうでもよいものを視(み)た。これも中途半端に眠ったツケというやつか。



「また、うっかり死ぬようなことにならぬようにせねば。危ない危ない」


ゆっくりと立ち上がり、自室に戻るにも先程、視(み)た事象を思い出す。

我(オレ)が視(み)たものが事実ならば、先程の女が部屋の前に座り…そして、ふむ。


「見に行くのもまた面白そうだが…なに、そこまで我(オレ)も野暮なことはせぬ」



が、しかし、このまま霊体化するというのも芸がない。

ならば、例の話しを詰めるか…


蔵より取り出した部屋着に身を包み、部屋へと向かう。


確か、奴の部屋は…こっちだったか。


向かう途中、自室の前で蹲る女が見えるも特に気に留めることなく歩みを進める。


ん？そういえば、変態紳士(バトラー)の部屋…ということはセイバーめもいるのではないか？

…こうしてはおれん。


ノックをすれば、「はい」という声と共に顔を出した相手は目を丸くし、こちらを見据える。



「中へ入れろ、変態紳士(バトラー)」

「ええと、置いて行ったの怒って…」

「そんなことは良い。いや、良くはないが、特に許す。それより我(オレ)にいつまで立ち話しをさせるつもりだ？」



と、腕を組み、見つめれば少し迷った様子を見せた後、「いいですよ」と中へと招き入れられる。


あわよくばセイバーのあれやこれやを暴いてやろうと思ったが、中へ入れば特にセイバーの形跡はなく実に奴らしい。


「なるほど、そういう女であったな、アレは」


ふっと笑えば、「ギルガメッシュ王？」と首を傾げるも椅子を勧めるルイスに応え、腰掛ける。


「セイバーのランサーめはどうした？」

「少し歩いてくるといってでていきましたが…」


「そうか、ならば先程の話しを詰めるとする」


机の上で手を組めばルイスを見つめる、話しが始まろうという折りに「只今、戻りました」と外出より戻るアルトリアと目が合う。

目が合えば、抜錨(ばつびょう)は不可避なのかギルガメッシュに向ければカタカタと震える。


「どうした、セイバー？我(オレ)がここへいては可笑しいか？」

「ええ、不愉快です。今すぐ消えなければ…」


「消えなければなんだというのだ、なぁ？セイバーよ」

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