■61話 視点:ルイス・スタインフェルド ページ12
アルトリアに寝床、畳と敷き布団なるものを投影してから俺は就寝した。
翌日は少し疲れも祟ってかいつもなら六時には起きているのだが八時に目を覚ますことになってしまった。
「おはようございますマスター。よくお眠りになられましたか?」
「…おはようアルトリア、少し寝すぎたみたいだな」
寝起きは良いときと悪いときとの差が激しいのだが今回はいいようだ、意識がはっきりとしている。
着替えると言えば一度外に出てくれたアルトリアを待たせるわけにはいかないので手早くジャージに…。
「あ、そういえばカイルさん今日戻ってくるんだったな」
となればスーツの方がいいかもしれないな。
手に取ったジャージを戻して昨日とは違う紺のスーツを取り出し、手早く着替えた。
「待たせたねアルトリア。食堂へと行こうか」
「はい、向かいましょう」
部屋にロックを掛け、食堂の方へと歩いた。
朝食はなんだろうかとアルトリアと話していればあっという間に到着し、食堂内には既に何人かのマスターとサーヴァント達がいたので俺達も挨拶をして厨房にいるであろうMr.エミヤに声を掛けた。
「おはようございますMr.エミヤ、朝食をお願いしてもいいだろうか」
「あぁおはよう。希望は?」
「朝は余り食べないんだ。シリアルか、軽いものをお願いしたい」
「なら昨日残ったサン」
「マスター! シリアルにしておきましょう!」
何故か必死な形相のアルトリアに薦められたのでシリアルと言えばMr.エミヤから舌打ちが聞こえたような、気のせいか。
直ぐに用意してくれたので礼を言って、近くの席へと座った。
アルトリアと一緒に朝食を食べていればMr.エミヤが何かを持って、こちらにきた。
「足りるか?」
「…御安心を。自制は可能です」
ことりと音を立てて何かアルトリアの前に置く。
それはお握りというものだった、個数は三個。
「ですが、お気遣い感謝します」
そういって、お握りを美味しそうに頬張るアルトリアを尻目に見てからまたMr.エミヤは厨房の方へと戻っていった。
実に美味しそうに食べるアルトリアは、妙齢な女性だというのにまるで少女のようで。
「? どうかいたしましたかマスター」
「…少女時代のアルトリア、絶対可愛かっただろうな」
「……」
何やら怖い顔をし始めたアルトリアに何か不味いことをしただろうか、と思いながらも俺は朝食を終えた。
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玲乃音(プロフ) - アルトリアとエミヤとのたい焼き話しが凄く気になります!! 続き頑張って下さい (2019年11月7日 8時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 細波幸近さん» コメントありがとうございます。是非、妄想していただいて楽しんでいただければと思います! (2019年10月22日 12時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
細波幸近(プロフ) - なかなか面白い展開ですね!ここでうちの子に見せたら面白そうとか妄想しちゃいますね (2019年10月22日 12時) (レス) id: a768fd0174 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 玲乃音さん» コメントありがとうございます。ルイスくんだからこそ一緒に入るのが許されたのではないかと思います。更新頑張りますね。 (2019年10月19日 22時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
玲乃音(プロフ) - ウワワ〜〜!!ルイスとギル様!! 二人のお風呂シーン!! 楽しそうだなぁ……ギル様と風呂仲間になりたいなぁ (2019年10月19日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン/湊 | 作者ホームページ:なし。
作成日時:2019年10月9日 13時