□36話 視点:橘 樹+他1名 ページ37
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人は時に予想だにしないことを目にする。
それは時に突然としてやってくるものだ―。
シャーロットさんが言葉を紡ごうとしたその時だった。
「樹くん?大丈夫かぃ?遅いから少し心配になってしまって…」
「あ、ルイス。所長さんのお客さん…?」
心配してでてきたルイスとシャーロットさんが視線を通わせれば、一瞬の沈黙。
リリーさんは、また彼女の後ろに隠れてしまったようであり、なにがなんだかといった空気だ。
「やあ、ルイス。久しいな。元気にしていたか?まあ、君が元気でないところなど想像できないけどな」
「…とても驚きました。」
初めて驚いているルイスを見た気がする。
とりあえず、知り合いなのは確かなのだろう。
「なあ、ルイス。ふたりに中入ってもらえば?大したお構いはできないかもしんねぇけど、ここじゃなんだろ?」
「樹くんはやはり良き少年だな。是非、うちに迎えたいものだ。養子になどどうだ?」
「この人いろいろぶっ飛んでるんだけど!!」
と、どこかルイスに似たシンパシーあると思ったら、あれだ。
この人も
にしても心なしかルイスの口数が減っているような。
「さあ、お嬢さんも。そして樹くんも先に中を案内してくれると嬉しいのだが」
と、桜花さんと共にシャーロットさんに手を引かれればずるずると引きずられる。
どんだけ力あるんだよ!!
視点:リリー・エインズワース
シャーロット姉様について、つい来てしまったけれどやはりご迷惑になっているのでは。と、不安に思っていれば、姉様の背が遠くなっていく。
きっと、姉様のお気遣いなのでしょう…けれど、なんてお声をおかけすればいいのか。
「リリーさん?」
「は、はいっ」
思わず同様して大きな声をあげてしまえば、顔に熱が集まるのがわかる。
久しぶりにお会いしたルイス様は相も変わらず素敵でいらして…言葉がでません。
「このような遠方の地まで、お疲れでしょう。紅茶でも御馳走させてください」
と、扉を閉めてくださりご自分の羽織られていたお洋服をかけてくだされば、先を歩く背を見つめてしまう。
駄目ですね、まずはしっかりと謝らねばなりません。
そっと、ルイス様のお洋服を握れば、その感覚にお気づきになられたのか歩みを止めてくださり、
コツンと額が彼の背に当たってしまう。
「こんな唐突の訪問をっ、申し訳ありません。はしたないことだということは理解はしていたのですっ」
◇
■37話 視点:ルイス・スタインフェルド→←□35話 視点:橘 樹
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新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» 見に行ってみます (2019年10月9日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» uranai.nosv.org/u.php/hp/hyuuga075 御姉妹のイメージとしてはこちらとなります。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 1e7455f34a (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» 無理なら、次女の容姿はどんなのか聞きたいです。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» お気遣いありがとうございます。いえいえ、そこまでしていただかなくてもよろしいですよ。なんとか自分で無から有を産み出せるように努力してみますので。ご提案ありがとうございました。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 1e7455f34a (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» それなら、自分が書きましょうか?次女の容姿がわかれば書けますよ。 (2019年10月9日 15時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン/湊 | 作者ホームページ:なし。
作成日時:2019年9月24日 22時