■22話 視点:ルイス・スタインフェルド ページ23
「ギルガメッシュ王、麟湖さん。樹くんを知りませんか? 先程から姿が見えなくて心配でして…」
迷子になっていないか、もしくは怪我をして動けなくなっていないか、それだけが心配で。
「アレなら厨房だ」
「いっ君なら、厨房に行きましたよ?」
「…厨房、ですか?」
二人同時の回答に厨房の方へ向くと、確かにMr.エミヤの側で何かをしている樹くんの姿があった。
あと麟湖さん、樹くんのこといっ君と呼んでいるのか、物凄く可愛いな俺も呼んだら怒るだろうか。
だが、ひとまず迷子でもなんでもないので安堵の息を吐けば後ろのアルトリアが俺の肩に手を置いてくる。
「さてマスター、樹の居場所がわかったので席に戻りますよ。ですので早くリンコから手を離しなさい」
「…麟湖さん、樹くんが戻るまでここにいても構わないでしょうか?」
「マスター」
「いいじゃないかいアルトリア、君のマスターもそう言っているのだし。それに大勢でいた方が楽しいのだから」
魔術師マーリンもにこにこと笑いながらそう賛同してくれているようだし、いいじゃないか。
だがしかし、振り返ったアルトリアの目はまるで家畜か何かを見るかのようなもので魔術師マーリンを見て。
「お断りいたします」
そう言っていた。
一体アルトリアと魔術師マーリンの間に何があったというのか、可能性としては生前なのだろうが。
麟湖さんと顔を見合わせて、だが可愛い顔に再びハグと頬擦りをしていれば肩が軋んでいく。
「アルトリア、可能ならば力を緩めてほしい。少し痛い」
「それは、申し訳ありません。ですがこうでもしないと貴方はリンコを離して下さらないでしょう?」
そうされても麟湖さんを離しはしないのだが。
どうするか、と悩んでいれば若干不機嫌なギルガメッシュ王がアルトリアを呼ぶ。
「そう急いで戻る必要もないだろう、ランサーのセイバーよ。貴様のマスターはその小娘を可愛がっておるではないか、止めるのは忍びなかろう?」
「…キャスター、いえ賢王、その名称はいかがなものかと思います。それと、止めなければこのマスターは永遠と可愛がり続けるのが目に見えておりますので止めるのです」
「呼び方などどうでもよかろう。貴様がその雑種の行動を止める権利などどこにある?」
黙り込んだアルトリアに、そうだとギルガメッシュ王の言葉に肯定すれば睨まれた。
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新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» 見に行ってみます (2019年10月9日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» uranai.nosv.org/u.php/hp/hyuuga075 御姉妹のイメージとしてはこちらとなります。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 1e7455f34a (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» 無理なら、次女の容姿はどんなのか聞きたいです。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» お気遣いありがとうございます。いえいえ、そこまでしていただかなくてもよろしいですよ。なんとか自分で無から有を産み出せるように努力してみますので。ご提案ありがとうございました。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 1e7455f34a (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» それなら、自分が書きましょうか?次女の容姿がわかれば書けますよ。 (2019年10月9日 15時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン/湊 | 作者ホームページ:なし。
作成日時:2019年9月24日 22時