■20話 視点:ルイス・スタインフェルド ページ21
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一眼レフのファインダーから視線をその方向へ向ければグラスとワインボトルを持った青いキャスターのサーヴァントが一騎。
「私かアルトリアに何か御用でしょうか、キャスターのサーヴァント」
「いやなに、うちのマスターが気遣ってアンタ等にこいつを持ってけってな」
キャスターが顎指す方へ視線を向けるとカイルさんと話をしている女性が一人。
此方に気付いたのか軽く会釈してくるので俺もにこりと笑った。
「有り難く頂戴いたします。あの淑女にもお礼をお願いします」
「おうよ」
と答えたキャスターだが去る気はなく。
むしろ持ってきたグラスにワインボトルの中身を注いで俺達に渡してきた。
有り難く受け取り、飲んでいれば染々とした声色でアルトリアに対して口を開く。
「知ってはいたが、ランサーのアンタに会えるとは思ってもいなかったな」
「そう言う貴方も、キャスターの適正をお持ちだったとは」
「お互い知り合いか何かで?」
少し、と意味は違うが二者とも答えたのでどこか違う場所で何かの縁があったのだろう。
「まぁ今は目的は同じ仲だ、よろしく頼むぜ」
そう言って、女性であるマスターの元へと帰っていった。
此方を見てまた申し訳なさそうに会釈していたのでにこりとまた笑えば、控えめに笑っていただいたので問題ないだろう。
それよりも、だ。
「樹くんが消えた…!」
俺がキャスターのサーヴァントとアルトリアへ視線を向けている間に樹くんの姿が食堂にない。
サーヴァントであるギルガメッシュ王が麟湖さんの側にいるのでおそらくこのフロアの何処かにいるはずだろう。
「アルトリア、離してくれ。樹くんが消えてしまっている」
「と言いつつ、貴方はリンコを構うのでしょう?」
「否定はしない。だが! 樹くんがいないんだ!」
俺の
俺の必死さが伝わったのかどうかは分からないが大きな溜め息を吐いたのち、アルトリアは肩から手を退けてくれた。
「わかりました。ですがリンコに手を出さないこと、それが条件です」
「わかった、極力努力しよう」
出きるか確証はないが。
その考えを理解しているのか不安そうな、それでいて厳しい目で俺を見るアルトリアと一緒にギルガメッシュ王と麟湖さんがいるテーブルの方へと向かった。
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新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» 見に行ってみます (2019年10月9日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» uranai.nosv.org/u.php/hp/hyuuga075 御姉妹のイメージとしてはこちらとなります。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 1e7455f34a (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» 無理なら、次女の容姿はどんなのか聞きたいです。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
翔べないペンギン(プロフ) - 新玲乃音元iqqvyuuさん» お気遣いありがとうございます。いえいえ、そこまでしていただかなくてもよろしいですよ。なんとか自分で無から有を産み出せるように努力してみますので。ご提案ありがとうございました。 (2019年10月9日 20時) (レス) id: 1e7455f34a (このIDを非表示/違反報告)
新玲乃音元iqqvyuu(プロフ) - 翔べないペンギンさん» それなら、自分が書きましょうか?次女の容姿がわかれば書けますよ。 (2019年10月9日 15時) (レス) id: c000802a3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:翔べないペンギン/湊 | 作者ホームページ:なし。
作成日時:2019年9月24日 22時