extra*05 ページ7
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晴天のライデンシャフトリヒ。ここC.H.郵便社のポストマンとして働く彼、ベネディクト・ブルーは、久方ぶりの休暇を持て余していた。
かといって、休みが不要というわけではなく。
ただただ彼には時間が合う友人が今回は居合わさなかった、それだけのことであった。
以前ならば、同僚であるヴァイオレット・エヴァーガーデンに声をかけ外出するようなこともあったのだろうが今はそれも叶わず。
どうしたものかと、とりあえずは、と外へと一歩。
「どうしたもんかなぁ。これじゃあ、ただの寂しい奴じゃねぇか…」
一息つき、変わらず美しいライデンの景色に思いを馳せるも、どうにも目につく。
最近加えて、仲睦まじい男女を目にするようになった気がする。
それはきっと、この地が平和になりつつあることを象徴しているのだろう。本来は喜ぶべきなのだろうが、感情は複雑だ。
「そういえば、この前会ったあの人。あれからどうしたんだろうな」
ヴァイオレットを訪ねやってきた、海色の美しい女性。1度見れば忘れることはないだろう印象を残す彼女を思い出したのはおそらく、ライデンの海が彼女を連想させたのだろう。
あの人といえば、あの日は帰ってきたあとのホッヂンズの様子が少しおかしかった様な気がする。
と、ふと思うも自身には関係の無いこと。
そこまでできた人間でもなければ、興味本意で聞くのもどうかと蓋をする。
「暇だし、簿記の勉強でもするか」
以前、副社長にしてくれ。と頼んだ折に出された条件。
結局は至る思考が仕事に繋がってしまうあたり、自分も大概ワーカーホリックであることを悟ってしまうが他にすることも思いつかず、最寄りの古書店へと足を向けるのだった。
ライデンの海を一望できる古書店。
こじんまりとしているが、どこか趣のあるアンティークが並ぶ様は店主のこだわりを感じさせる。
ここの良いところは、店舗の存在を知る人間が少ないからか客足が少ないところ。
そして、悪いところはいうと
「ベネディクト、久しぶりだな。お前、好きな女はできたか」
店主の世話焼きが大概であることだ。
はいはい、といつものように適当に話しを聞き流し、専門書の棚を遠目に探すと見覚えのある漆黒の髪が目に止まった。
「あれ、あの人。」
「残念だけど諦めろ。彼女にはもう相手がいるぞ」
「馬鹿っ、そんなんじゃねぇっての」
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湊(プロフ) - ユキさん» 初めまして、コメントいただきありがとうございます。少しでも作品の素晴らしさをお伝えできるよう今後とも頑張らせていただきますので、どうぞよろしくお願い致します。 (2021年10月31日 11時) (
レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
ユキ(プロフ) - 初めまして。素敵なお話をありがとうございます！ (2021年10月30日 13時) (レス) id: fb083d1d07 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - 小桜さん» そんなそんな。こちらこそお待ちいただけるということ程、本当に心強いことはなくて。こちらこそ、本当にありがとうございます。 (2020年12月27日 20時) (レス) id: ab18fde111 (このIDを非表示/違反報告)
小桜 - 更新ありがとうございます！本当に素敵な作品です！これからも更新待っています!! (2020年12月27日 9時) (レス) id: 67fd5c2fc4 (このIDを非表示/違反報告)
湊(プロフ) - れいさん» 初めまして。あたたかいコメントいただき私も胸がいっぱいです。お手に取っていただき、そして素敵なお言葉をかけてくださり心から感謝を。引き続きお楽しみいただけるよう精一杯頑張らせていただきます。コメントいただきありがとうございました！ (2020年12月27日 9時) (レス) id: 83bbd53189 (このIDを非表示/違反報告)
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