貴女が転校した先は幻想郷にある学校でした。 (ページ23)

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第１９話「大規模襲撃～８」ページ23

こいし「復燃『恋の埋火』」

こいしが、周りを取り囲んでいた敵を倒していく。
でも倒しても倒しても、一向に数が減らない。

霊夢「どれだけいるのよこいつら……！」

さとり「想起『テリブルスーヴニール』」

さとりの攻撃も効いているようだ。
敵が油断しているところを狙ったのだろうか。
霊夢も、魔理沙も、敵の目線を誘導するために攻撃を繰り出す。
先生も、みんなも。

対して私は…………なにも、できない。

怪我しないように逃げ回っているだけで、みんなの役には立てていない。
無力な自分が、すごく悔しかった。

さとり「このままでは屋上までたどり着けません。二チームに分かれてはどうでしょう？」

さとりの言う通り、屋上にたどり着けそうにない。
みんなも思ったのか、反対意見など出なかった。

霊夢「どういう、グループ分けでいくの？」

妹紅「ボス(？)相手にも戦える人、そうでない人、だな。」

さとり「霊夢さん。魔理沙さん。レミリアさん。フランさん。行きましょう。」

ああ、妥当だな、と思った。
戦えない私は、みんなについていくことはできない。
私の持つこの能力は、こういう時にはなんの役にも立たない。
仕方ないからと霊夢達に背を向けた。その時だった。

魔理沙「日向、一緒に行こう！」

眩しいほどの笑顔で、そう言う魔理沙。
私が行っても、足手まといになるだけだろうに。

霊夢「そうね。一緒に行きましょうか。」

霊夢にまでそう言われちゃ、断れないや。

「うん！行こう！」

赤く輝く月の元、私たちは屋上を目指して走る。