貴女が転校した先は幻想郷にある学校でした。 (ページ14)

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第１０話「新たな能力の開花」ページ14

朝、霊夢と魔理沙と一緒に、学校までの道を歩いていた。
いつもとなにも変わらないはずの光景なのに、どこか不安に感じる部分があった。
なぜかは、自分にもわからない。

と、突然。

魔理沙「うあっ！」

魔理沙が足を滑らせて階段から落ちかけた。

「ちょっ！魔理沙！」

慌てて魔理沙の腕を掴んで、落ちるのを止める。

魔理沙「あ、ありがとう……/////」

霊夢「それにしても、よく反応できたわね。」

「あ、それは………」

そう。私がとっさに反応できた理由。それは今朝の夢にあった。
私が今朝見た夢に、今と全く同じ状況が出てきたのだ。
魔理沙が足を滑らせて、それを私が助けるっていう。
霊夢と魔理沙にそれを伝えると、二人が驚いたような顔をした。

魔理沙「すごいな！それって、予知夢じゃないか？」

「そうかもしれないね。」

今までにも、何回かこういうことはあった。
夢で見たことが現実になる。ふとした瞬間に、それを感じることがあった。
こんなにもはっきりとしたのは初めてだった。

霊夢「多分……幻想入りした時により強くなったんじゃないかしら？」

「うん。多分そうだと思う。」

魔理沙「これって、“予知夢を見る程度の能力”だな！」

「能力……二つ目だ……」

霊夢「こんなことってあるのかしらね。いい能力じゃない。ね？」

「そうだね！うん！」

私に、二つ目の能力が発現した。
“予知夢を見る程度の能力”……その名の通り、予知夢を見る。
結構いい能力かもしれない。これからも大事に使っていこうと思う。

まさか、この能力が大きな出来事の起こる予兆だったなんて、この時はまだ知る由もなかった。