小さかったはずの彼。

5センチメートル。 ページ6

「あの、テグンさん…」

LE「…」


人差し指を口元に持っていくテグンさん。


あ…かっこいい…

じゃなくてっ。


「でも、」

LE「良いから」


そう言うと三人の元へ…


大丈夫かなあの三人
絞殺されちゃうんじゃないの？



LE「…」ゴッ

「「「痛っ！？」」」


無表情、そして無言で
三人にげんこつをしたテグンさん


お、恐ろしい…。


LE「仕事、ちゃんとしろ」

KE「ヒョン〜痛いですよ！」

HB「待ってヒョン、Aだってふざけてたよ！？」

「巻き込むな！てか見てただけだ！」

RA「ヒョンってAに甘いよね」

LE「女の子だし…一応」

「待ってテグンさん、一応って何ですか
　一応って今言いましたよね」

LE「…いや、言ってない」

HB「うわ、白を切ったよこのヒョン」

LE「うるさい」


本当にもう…
ここの人たち私の扱いが…


「唯一の女の子の私を可愛がろうとは
　思わないのかい皆」

KE「Aを今更可愛がるとかちょっと…」

RA「悪いけど、もう無理かな」

HB「A可愛げないもん」

LE「…」(聞こえなかったフリ)


何なのこの人たち…。


客「あの…」

「はい？」

客「ハーブティー、まだですか…？」

「失礼しました！直ちに！」


あ、今舌打ちした

聞こえてるぞこの野郎。


ハーブティーとか頼むから
お洒落美少女かな、とか思ってたら
ハゲたおっさんかい。


ハゲたおっさんかい！！！
期待返せコラ！！！


LE「A、お客さん睨まないの」

「あのハゲ野郎…」(聞いてない)


KE「ウォンシク、ハーブティー持っていっといて」

RA「はいはい」

HB「あ、お客さん帰るっぽい
　 レジ行ってくる〜」


LE「A」

「あ、ハーブティー」

LE「もうジェファンが作ったよ」

「え、あ、すいません…」

LE「良いよ、今度からは気を付けてね？」

「はい…」


なんたる失態。

あのハゲ野郎のせいで…。(関係無い)


「チッ」(舌打ち)

LE「え…」

「え？」

LE「いや、なんでもない…」

「そうですか」

LE「(この子怒らせちゃ駄目かも)」

「(変なテグンさん…)」







誤解されている事を知らずに
小首を傾げた私であった。

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