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『 お前こっち 』
「 あ、うん、ありがと 」
学校帰りの高校生や、同じ学校の人達で帰宅ラッシュかましてくる電車の中で、私をドア側に押し込んで覆いかぶさって少し空間を開けてくれる玲於。
もうすぐで満員電車と化すこの車両。
私ごときの為に空間を開ければ乗れる人が少なくなる。
「 玲於、キツイでしょもーちょいこっち来ていいよ 」
『 大丈夫 』
「 嘘つけ。口角震えてる 」
『 … 』
嘘をつく時、必ず口角がピクピクする玲於。
そんな分かりやすい癖でよく嘘つくな。笑
グイッと玲於の腰を引いて、私も自分をずらして、お互い向かい合って片方の肩をドアに凭れる。
『 そういや、涼太は？ いいの？ 』
「 今日は出張。 あんな広い家に１人なんて耐えられない。 」
『 …お前友達いねぇもんな 』
「 ……玲於だって彼女いないじゃない。 」
『 俺はいないんじゃなくて、いらないの。 』
「 …勿体ない 」
…こんな綺麗な顔なのに、こんな綺麗な性格してるのに。
白い肌に手を伸ばそうとするとガシッと掴まれる右手。
左目を中途半端に閉じてバツの悪そうな顔をする玲於。
……悪いことしちゃったのかな
『 涼太に見られてたら俺まで殺されるんだけど？ 』
「 …私のことは庇ってくれないのね、 」
『 庇うよ 』
「 …ふーん 」
『 お前を守るためなら何だってする、だから… 』
顔を顰めて腕を掴む左手に少し力をいれながら何かを言いかけた時、丁度目的地に着いた。
我に返った玲於はパッと手を離して降りる人が多いこの駅ではぐれないように、自分のリュックに私の手を掴ませる。
… ねぇ玲於、なんて言うつもりだった？
そんな怖い顔して、なんて言おうと思ったの？
その先は、何だか怖くて聞けなかった。
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くまのぷーさん - なーちゃむさん» 完結おめでとうございます！カタルシスってそんな意味だったんですね！初めて知りました笑 お話の方も続きの展開が気になりすぎてドキドキしてました!! これからもファイトですっ！ (2016年5月27日 19時) (
レス) id: cf8db695fd (このIDを非表示/違反報告)
りなおみ - 続きが気になるーー^o^ (2016年5月18日 18時) (レス) id: 6fc3d1e402 (このIDを非表示/違反報告)
なーちゃむ(プロフ) - 大川輝春さん» わわ、ありがとうございます（；_；） 毎日更新は心掛けてます笑 作者もゴールは見えてませんが多分もう少しでゴールだと思うので良かったら最後までお付き合い下さい (^-^)！ (2016年5月9日 4時) (レス) id: 3a9aed4a40 (このIDを非表示/違反報告)
なーちゃむ(プロフ) - りなおみさん» ありがとうございます！ 良かったら最後までお付き合い下さいませ (^▽^)o (2016年5月9日 4時) (レス) id: 3a9aed4a40 (このIDを非表示/違反報告)
なーちゃむ(プロフ) - くまのぷーさんさん» ありがとうございますッ！！ 少しテイストの違う感じなのでドギマギしながら更新してます笑 良かったらこれからもよろしくお願いします(>_<) (2016年5月9日 4時) (レス) id: 3a9aed4a40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なーちゃむ
| 作成日時：2016年5月4日 15時
