18. ページ18
.
「 私、昨日のあれが告白なのかと思ってました 」
『 昨日? 』
「 “ 俺が君のかs.. ” 」
『 あーあーあー!!わかったよ!!あれね!! 』
穴があったら埋まりたいほど恥ずかしかったあれね!!
Aちゃんが小悪魔だって気づけたあれね!!
言った事死ぬほど後悔したあれね!!
「 だから、私も返事したじゃないですか? 」
『 …へ? 』
「 “ 私が片寄さんの傘になる ” 」
『 あ、うん、言ってた、ね 』
「 …でもアレですよね、片寄さんってああいうキザな台詞、似合いますよね笑 」
『 ……やめて…恥ずか死ぬ…… 』
右手で目元を覆って思い出した昨日の光景に照れていると、中指と薬指の所、ちょうど目が見える位置にある指をズラしたAちゃん。
指の間から覗くと幸せそうな顔で微笑むAちゃんがいた。
「 好きです、片寄さん。 」
.
.
「 涼太っ! 」
『 あっ、ほらスカート濡れちゃうよ! 』
「 夏だねぇー! 」
『 テンション高いな笑 』
あれからもう少しで1年になる頃。
あの日Aと俺が出会ったこの海は何も変わってなくて、まるであの日に時間が戻ったようで。
「 ねぇ、あれ言ってよ 」
『 ……ヤダ。 』
「 じゃあ私が言っちゃおうかなー?? 」
『 悪魔め… 』
「 俺が君の傘に、っ 」
『 誰が言っていいなんて言った? 』
「 ……意地悪。 」
言葉を遮るように重ねた唇は、心なしか少し塩の味がした。
「 〜♪ 」
『 …〜♪ 〜♪ 』
あの日から変わったことと言えば、俺達の関係と、Aが口ずさむ歌くらい。
恋人たちの明るい未来を謳うこの歌には、あの日から変わらない透き通るようなAの声が良く似合う。
これからも俺は、君の声に惹かれ続ける。
俺の全てを満たすような、その声に。
END .
204人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
くまのぷーさん - あ〜もう、本当に良かったです!やっぱりなーちゃむさんにリクエストして本当に良かったです!これからも頑張って下さい!応援してます! (2016年4月29日 20時) (レス) id: cf8db695fd (このIDを非表示/違反報告)
くまのぷーさん - なーちゃむさん» あ、今気がつきました笑 本当に嬉しいです!私のリクエストが長編にして下さって……………。光栄です!こちらこそありがとうございます!続き、楽しみにしてますね♪ (2016年4月15日 20時) (レス) id: cf8db695fd (このIDを非表示/違反報告)
なーちゃむ(プロフ) - くまのぷーさんさん» いつもありがとうございます(;_;) このお話の案、短編の時にリクエストしてくださったのを元にしてます、あっちでもお伝えしたのですがここでも一応、笑 これからもよろしくお願いします(>_<) (2016年4月15日 13時) (レス) id: 3a9aed4a40 (このIDを非表示/違反報告)
くまのぷーさん - 涼太くん、うまく言えないですけどいいですね!ナンパされたいです笑 続き、楽しみです!頑張って下さい(^ ^) (2016年4月14日 23時) (レス) id: cf8db695fd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なーちゃむ | 作成日時:2016年4月14日 0時