Valentine.

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「 え、なんで？ 」



『 いや、 だって 』









いきなり風邪薬なんて。誰が飲むのよ。




眉を顰めて恐る恐る先輩のオデコに触れる。







『 …ん？』



「 風邪…引いてます？触った感じ平熱っぽいですけど… 」



『 は？ 』



「 …え？ 」









何言ってんだ、と私を見て今度は先輩が私のオデコに触れる。









「 …なんですか？ 」



『 …はぁぁあーーーー 』



「 え！何そのため息！？ 」



『 いや、なんか、ダメだわ俺、なんなんだよ… 』









オデコから手を離して盛大なため息と共に床に座り込むと頭を抱えて魔法でもかけてるんじゃ、ってくらいの勢いでブツブツ言って私をパッと見上げる。









『 なんか、ごめん 』



「 いや、結局なんだったんですか… 」



『 なんかお前ずっとボーッとしてるし…だいじょばないとか言うし… 』



「 うん？ 」



『 その…ずっと体調悪いの我慢してんのかと… 』



「 え、笑 」



『 お前昔っからなにかと我慢するし…はぁ… 』









つまり、私を心配してここまで…









「 え、先輩私のこと病人だと思ったんですよね？ 」



『 うん 』



「 なのにここまであんな全力で走ってきたんですか！？ 」



『 いや、だってあんなとこでお姫様だっことかしたら嫌がるだろ。全力で。 』



「 まぁ、はい。 」



『 走るしかねぇじゃん？ 』



「 …くくく笑 」



『 …もう帰る 』

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