Snow White

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「 ごめん、お待たせ 」


龍『 おう 』


「 どこ行くの？ 」


龍『 え？お前が行きたいとこあんじゃないの？ 』


「 や、私は別に 」


龍『 はぁ？ 笑 』





ならここでええやん、なんて関西人丸出しで笑う龍友


龍友、さっきっからわざと笑ってるみたい。
口角は綺麗に三日月を描いてるけど、声は乾いてて、すぐに消えてしまう。

ムカつく、そんな事してまでなんで笑ってられるの？






「 なんで、笑ってるの？ 」


龍『 …は？ 』


「 なにそれ、無理矢理笑ってる 」


龍『 なにそれって、』


「 私、龍友のそういうとこが嫌なの 」


龍『 …そういうとこって、どこ 』


「 そうやって、優しいことばっかして、私どうしていいかわかんない 」


龍『 ……俺だってわかんねぇよ 』





大きくため息を吐いて、怒ってるのか、苦しいのか、分かんないような顔で私を見る


ダメだ、こんなんじゃまた絡まるだけ

ふう、と自分を落ち着かせて龍友が座るソファの、テーブルを挟んで向かいに座る。





「 話って、なに？ 」


龍『 …俺、嘘ついてた 』


「 え？ 」


龍『 嘘っていうか、ちゃんと言えてないことあって… 』


「 …なに？ 」


龍『 ……俺、サキと付き合ってないよ 』


「 …………は？ 」


龍『 だから、彼女なんていない 』


「 は、え？ ちょっと待ってよ 」





もうついていけない。









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