20. ページ20
.
私達の関係が終わったのも、冬だった。
2年前の冬。
打ち合わせが終わって、敬浩くんの家にした忘れ物を取りにマンションに向かった日のことだった。
『 ねぇ敬浩、いいの? 』
敬『 今日だけね、ミキは特別だから 』
『 どの女にも言ってるくせに〜 』
ぴったり寄り添う2人は、まるで恋人。
2人の後ろ姿を見つけた瞬間、頭の中は意外と整理がついていた。
私だけを愛してくれてると思っていた彼が、浮気をしていた。
忘れ物は、もういいや。
来た道を戻って、無意識にたどり着いたのは事務所。
「 …衣装整理でもしよう 」
好きなことは、私のぽっかり空いた心の穴を直ぐに癒してくれた。
こんなに、呆気ないんだなぁ、好きを終わらせるのは。
マネキンにジャケットを羽織らせて、ハットを被せたら、敬浩くんが私の組んだ衣装を褒めてくれた日を思い出して
振り返ればそこにあるEXILEさんの衣装。
パフォーマーよりも少ししっかりしてるスーツは、紛れもなく敬浩くんのもので
あぁダメだ、どこに居ても敬浩くんばかり目に付く。
スパンコールがキラキラと照明に反射する
敬浩くんが着たら、この衣装はもっと輝く。
主を無くしたこの衣装の気持ち、少し分かる気がして、
そっと手を伸ばすけど、脳裏に浮かぶさっきの光景。
途端に、敬浩くんと居た思い出が、気持ち悪く感じた。
「 っ、」
ここは、誰も来ない。こんな時間に、誰も。
そんな思い込みに甘えて溢れ出した涙は、呆気なく首を伝う。
___ ガチャ
『 …失礼しまーす、』
神様は、ちゃんと私のこと見てくれてるのかな。
.
683人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「GENERATIONS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
菜緒子(プロフ) - いきなりスミマセンf^^*) Snow Whiteホントに大好きです!!!何回も何回も読み返してます!!また龍友メインのお話を書いてくれませんか?たのしみにしてます!! (2017年6月14日 1時) (レス) id: 903269e808 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - はじめまして(*^^*)このお話大好きです!!私、龍友ファンなので龍友メインのお話でテンションアガってます(≧∇≦)これからも更新頑張ってくださいo(`ω´ )o楽しみにしてます♪( ´▽`) (2016年11月23日 14時) (レス) id: 10446014c5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なーちゃむ | 作成日時:2016年11月21日 19時