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「っこいしょ！」
ゆずるくんをやっとリビングまで連れてきた
当の本人はどうやら眠ってしまったらしい
ここから寝室に彼を連れて行くのにも
すでに体力が限界なので
申し訳ないがソファーで寝てもらおう
寝室からタオルケットを持ってきて
ソファーに横になった彼にそっと掛ける
私は地べたに座り、彼のラインを開く
最後に送ったLINEは既読になっていた
「あれ？いつの間に、、ｷｬｯ」
バックハグをされてびっくりする
しかしゆずるくんは何も言わない
「起こしちゃった？
川西さんがここまでゆずるくんを送ってくれたんだよ」
あとでお礼言ってね、と話しかけるけど
なんの反応もない
「ゆずるくん、、？」
腕を緩めて顔を見るとむすーっとしていた
「どうしたの？」
「、、、なんで？」
「え？」
「なんで賢ちゃんがAの家知ってるん？」
「前にもゆずるくんここに送ってくれたからじゃない？」
「じゃあなんで連絡先知ってんの？」
「その時に交換したんだよ」
「そんなん俺知らん」
プイッとそっぽを向くゆずるくん
もしかして、、
「ゆずるくん嫉妬してるの？」
返事こそ無いものの
だんだんゆずるくんの耳が赤くなっていく
「俺の知らん間に連絡先交換せんといて」
「でも連絡先知らなかったら今日会えなかったよ」
「ん、せやけど、、、」
ぎゅっと抱きついてきたゆずるくん
「Aが可愛いから心配やねん
ほんまは俺以外の男と会ってほしくない」
普段のゆずるくんからは想像できない
この状況がすごく嬉しくて
「ふふふっ、私はゆずるくんだけだよ」
彼を安心させようと背中を撫でながら答える
「あかん、我慢できひん」
「ちょっ、、」
お姫様抱っこでそのまま寝室へ
嫉妬深い彼もいいな、なんて
end
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作者名：いたちっこ | 作成日時：2022年10月20日 17時
