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福井の話が信じられへんわけやないけど
この目で確かめたくて〇〇病院へ向かった
Aがおるかどうかもわからんけど
とりあえず病院内を見渡す
「佐藤さん、佐藤Aさん
何番窓口にどうぞ」
その名前が呼ばれて動き出す人物を
見ると間違いなくAの姿がそこにあった
「見つけた」
「え、、なんでここに」
「もう終わったんか」
「うん」
「ほな、ちょっとそこで話そう」
彼女の腕を掴み強引に連れていく
ちょっと、。と彼女が言ってるけど
そんなん今は聞いてられへん
カフェに着き各々飲み物を頼む
「身体、調子悪いんか？」
「んー、一応検査受けとこうかなって
それより健ちゃんも調子悪いの？」
相変わらずいつも通り接そうとしてるんやろうけど
何年一緒にいたと思ってんねん
「Aがここにいる言うから確かめに来た」
「、、、もしかして福井くん？」
「なんで俺やなくて福井が知ってんねん」
「たまたま病院で会ったから」
「なんで病院通ってるん？」
核心をつかれた顔をする彼女は
口を紡ぎ、下を向く
聞きたいことはたくさんあるけど
久々に見た彼女が少し痩せて見えて
心配でしゃあない
「実は私、妊娠してるの」
「え？なんて？」
「お腹に子供がいるの」
彼女は鞄から母子手帳を出す
「今、5ヶ月目入ったところ」
淡々と話す彼女に少し苛立つ
「そんな大事なことなんで言わんねん」
「、、そんなんいえるわけないでしょ！」
彼女が声を荒げた
「健ちゃんはまだこれからっていう人で
仕事も忙しくなってきてるのに
負担になることを増やしてあげたくない
それならいっそこの子と2人で、、」
「そんなに俺って頼りないんか」
ハッと彼女が顔を上げる
「負担になる？俺の子供なんやろ？
負担ってなんやねん
そんなん俺が早く楽にさしたる
幸せにする、お前もその子も
それが男っていうもんやろ」
彼女の目から涙が溢れた
「俺は決めた。2人を幸せにする
やから帰ってきてくれ、頼む」
「、、うん、ごめんなさい」
「パパー！」
「もう！さくら！早くお着替えして」
「いーや！」
「さくら、お着替えしような」
「、、はーい。」
2人の分まで仕事頑張るからな
end
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作者名：いたちっこ | 作成日時：2022年10月20日 17時
