短編、！2（26期） (ページ36)

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「やっぱりそうやんね！」

「お久しぶりです！」

まさか同じ電車に乗ってるだなんて
でも今日って泊まりでは、、？

「お仕事で関西に？」

「あ、いや、その、、、」

「ん？どしたん？笑」

相変わらずおもろいなーなんて
流してくれたからよかった

「稲田さんこそ今日大阪でお仕事では？」

「？？今日は劇場だけやで？」

「え？」

「日帰りやし、なんなら河井さん
　別件で東京の仕事やったから」

そのタイミングでLINEの通知音がなった

ゆずるくん駅着いたら迎え行くから
何時?

「河井さんから？」

「そ、そうです」

「劇場終わってからえらい機嫌悪そうやったけど」

「そうでしたか、、」

ほんならねー。と自分の席へと戻る稲田さん
LINEの画面を開いたまま立ち尽くす私

そのあと、ゆするくんに到着時間を送ったけど
既読が付いただけで返事は来なかった

最寄り駅に着いて電話したけど繋がらなくて
タクシーで帰ろうと歩き始めたら

「名前」

「あ、ゆずるくん」

「帰ろ」

「、、うん」

わたしの手を強く握り
それしか言葉を発しないゆずるくん
不機嫌なことだけわかる

部屋まで上がる途中
エレベーターに乗ってから
ゆずるくんは手を離してくれたけど
一向に私の方を見てくれない

部屋の鍵を開けて靴を脱ごうとした時
腕をグイッと引っ張られた

「ｷｬｯ」

あっという間にゆずるくんの腕の中
かと思いきや
顎をくいっと持ち上げられて
キスをされる