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「そら、連絡つかんわな」
「え、もう朝？」
「こたろう席取ってくれるらしいから早よ準備し」
「待って！課題何も進んでない！」
「A早よ起きや」と風さんに優しく揺すぶられて瞼を開ける
カーテンから差し込む日差しを見て朝の訪れを確認する
やばいやばいと焦って身支度を始める
うわ、またやらかした
「西村！」
「はいはい」
「髪の毛いい感じにして」
「今日はハーフアップでいこか」
「オシャレさんが言うんだったらおまかせで」
「何やねんほんま〜」と笑いながら髪の毛をセットしてくれる隙に私は何とか顔を作り上げる
ついこの間まで必要最低限のメイクしかしていなかったのに、今じゃしっかり顔を作らないと外に出られなくなった
高校時代の自分が怖い
「なぁ、みてー！ブレスレット似合う？」
「ほんまや似合ってる」
「斗亜は華奢やから何でも入るやろ」
「バカにしてるやろ！」
後ろでキャンキャン騒ぐ二人を他所に家の鍵を探す
捨てようと思って捨てられないままこっちまで持ってきてしまった自分が腹正しい
斗亜ちゃんからブレスレットを返してもらって腕にはめる
これもまたルーティンである
「オイルだけ自分でつけて」
「うわぁ〜本当に器用だねぇ」
「おばあちゃんか」
「風さん出禁にするよ」
「西村くんあとで課題見して！」
無事準備が終わってバタバタしながら玄関の鍵を閉める
慌ててみんなの背中を追いかけるように階段を降りると「ゆっくりでええよ」とこえをかけられる
そして、ガヤガヤしながらみんなで学校まで向かう
これが最早定番化しつつある
初めは緊張して敷地に入るのすら億劫だったけれど、二年も経てば校舎の隅々まで自分の庭と言えるほど知り尽くした…つもり
実家とは全く違う環境での生活も慣れたもんだ
「こたちゃんおはよう」
「おはよう〜、朝ごはん食べた？」
「そんな時間ないよ」
「今日の昼どこ行く？」
「お腹減るからやめて〜」
「ねぇ、誰だっけマクロ取ってるの」
「俺やわ」
教室につけば4人分の席を確保してくれて待ってくれている
毎朝ありがとうございますと、彼には頭が上がらない
優しい彼は「ええよそんなん」と言ってくれるけど
彼の横に1人、その後ろに3人が並んで仲良く5人で授業を受ける
大講義室で過ごす、この時間が一番好きだ
場所取りのために置いてくれてたパーカーを彼に返す
今日もそんな何気ない一日が始まる
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あい(プロフ) - また更新してくださると嬉しいです。よろしくお願いします (2022年5月23日 8時) (
レス) id: a32fa7a3f3 (このIDを非表示/違反報告)
NONAME(プロフ) - また更新してほしいです！よろしくお願いします (2021年11月1日 1時) (レス) @page24 id: 35cbaa669a (このIDを非表示/違反報告)
あや☆彡(プロフ) - 更新ずっと待ってました！これからもゆっくりで大丈夫なので楽しみにしてます！ (2021年8月26日 0時) (レス) id: 406abc7896 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - 更新してくださってありがとうございます！めっちゃ楽しみにしてました！ (2021年8月24日 17時) (レス) id: 3887069233 (このIDを非表示/違反報告)
ふーか - 続きが気になります！更新、待ってます!! (2021年4月23日 15時) (レス) id: c4a626600f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬ | 作成日時：2020年12月30日 12時
