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織山に手を引かれてどこかに連れて行かれる
二人きりになるのは3回目だ
だからか妙に冷静な自分がいる
好きじゃないってつい1ヶ月前に言われたばかりなのに
彼が本当にわからない
「お…りやま……」
織山「……」
ですよね、
こっちすら見てくれない
何が目的で私を連れ出したんだ本当
ようやく人気が少なくなってきたところで織山が足を止める
ゆっくりと掴まれた腕を離されて、体をこっちに向ける
「……」
織山「……」
暫し無言の時間が流れる
きちんと織山の顔見たの久しぶりだな
改めて顔が整ってんな
初めて会った時よりグッと男の人に近づいた顔つきになった
しっかり顔を見られるのは恥ずかしくて苦手なのに何故か逸らさなかった
黒田「おりー？どこいったのー」
遠くで黒ちゃんの声がする
反射的に離れなきゃと思ってその場を離れようとすると
織山「……っ」
「……え、」
キスをされた
頭の中が真っ白になって
身体が思うように動かなかった
「なんで、今、織山」
織山「なに」
「何したの、」
織山「言わなきゃダメ？」
笑う訳でも、怒るわけでも、なんでも無いその表情が織山の感情が読めなくて苦手だ
そんな表情でこの返しをされればますます彼の意図がわからない
そんなことを考えていたらまた腕を引かれてグッと顔を近づけられる
「やっ近いから……」
織山「……」
またキスされるのかと思って思わず目を瞑ると、
「……いった」
でこぴんされた
織山「これで俺のこと、忘れらんなくなったね」
そう言って去っていった
本当に彼はずるい
どんどん離れていくその背中を眺めることしかできなかった
柚月どこにいんの!いくよ!
通知音で一気に引き戻される
急いで返信してみんなの元に戻る
『これで俺のこと、忘れらんなくなったね』
歩いている途中もあいつの言葉が頭の中でぐるぐる回ってた
柚月「もー！急にいなくなるな！」
「ごめんごめん！」
あたりを見回しても織山らしき姿はなかった
柚月「織山用事あるからってさーっと帰ってったよ」
「へ、」
柚月「こんな日ぐらい残ってけばいいのに」
その後も、校舎にはもう残っていないはずの彼の姿をわかってて探してしまった
これで最後にしようって決めたのに
結局私はまた彼のことが頭から離れないまま、二人の距離だけが遠ざかっていく
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ぬ(プロフ) - 大矢さん» そう言っていただけるとは思わなくてびっくりしています(笑)ありがとうございます、頑張りますので引き続きよろしくお願いします。 (2021年2月6日 11時) (
レス) id: 5d74ab8973 (このIDを非表示/違反報告)
大矢 - 素敵な作品で、気がつけば一気に読んでいました！途中から涙が止まりませんでした。素敵な作品に出会えて嬉しいです。続きを楽しみにしています！ (2020年12月14日 6時) (レス) id: adf41a3acd (このIDを非表示/違反報告)
ぬ(プロフ) - あーちさん コメントありがとうございます。嬉しいです！ (2020年12月12日 3時) (レス) id: 5d74ab8973 (このIDを非表示/違反報告)
あーち - 続きがすごく楽しみです！！ (2020年12月6日 1時) (レス) id: 0545fdce9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬ | 作成日時：2020年11月19日 0時
