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「織山に振られちゃった…」
今にも消えそうな声でボソッと言われた
おりの気持ちも、Aちゃんの気持ちもわかるからこそ何もできなくて
そんな自分がもどかしくて悔しい
「もう受験だし、年が明けたらそれどころじゃないからちょうど良かったのかも」
「Aちゃん…」
「調子に乗りすぎちゃった、一回告白されてるからって。いけるんじゃないかって自惚れてた」
「……そんなことないよ」
「滑稽だな…私」
「……」
「本当にバカだわ、私……」
「バカじゃないよ全然、Aちゃん本当にかっこいいよ」
一生懸命好きな人に向かっていく彼女の姿は男の俺からしてもかっこよかったと思う
通知音がなったケータイに目をやると、おりから
織山尚大やっちゃった
と一言メッセージが入っていた
おりもおりできっとすごく反省して傷ついているんだろう
だからといって「さっきの嘘だったんだって！」なんて言える訳でもなくて
「誘ってくれてありがとうね黒ちゃん」
「俺は全然…」
「なんだかんだいっつも黒ちゃんに助けられてる気がする」
拗れてしまった二人の関係を修復するには相当な時間が必要そうで頭が痛かった
話し方的にAちゃんはもう、おりのことを諦めそうだし
真っ赤になった目の彼女が今にも消えてしまいそうで、なんだか申し訳ないことをしたなと反省
「俺こそごめん」
「黒ちゃんは何も悪くないよ…」
「俺もつい嬉しくなっちゃって、でも分かってたくせに…」
「仕方なかったことなんだよ、こればっかりはきっと」
だからといってあいつに「人を好きになるのをやめろ」とか「人からの好意を受け取れ」というのは難しい話で
"仕方なかった"ことかもしれないけれど、そんな言葉で片付けるのは一生懸命恋をしていた二人に失礼な気がする
「黒ちゃんまで泣きそうだよ…」
「だって…」
「大丈夫、世の中男なんて腐るほどいるって柚月がいつも言ってるよ」
「……そうだね、」
傷ついてるのは彼女の方なのに何故か俺が勇気づけられた
ゲームをやり終えた悠仁がまた転がってくる
悠仁「Aさ〜ん、また負けちゃいました」
「お疲れ様、大人気ないねあの先輩」
元木「は？勝負に大人気とか関係ありませーん」
楽しそうにその輪に入ってく彼女を見て安心した
その反面、今はおりが心配だ
一人でまた塞ぎ込んだりしないか
誰かに寄りかかってないとどこか消えていってしまいそうで
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ぬ(プロフ) - 大矢さん» そう言っていただけるとは思わなくてびっくりしています(笑)ありがとうございます、頑張りますので引き続きよろしくお願いします。 (2021年2月6日 11時) (
レス) id: 5d74ab8973 (このIDを非表示/違反報告)
大矢 - 素敵な作品で、気がつけば一気に読んでいました！途中から涙が止まりませんでした。素敵な作品に出会えて嬉しいです。続きを楽しみにしています！ (2020年12月14日 6時) (レス) id: adf41a3acd (このIDを非表示/違反報告)
ぬ(プロフ) - あーちさん コメントありがとうございます。嬉しいです！ (2020年12月12日 3時) (レス) id: 5d74ab8973 (このIDを非表示/違反報告)
あーち - 続きがすごく楽しみです！！ (2020年12月6日 1時) (レス) id: 0545fdce9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬ | 作成日時：2020年11月19日 0時
