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駅に向かう途中、あちこちでクリスマスソングが流れていて思わず耳を塞ぎたくなった
恋人たちのクリスマス、なんで勝手に恋人のものにすんのなんて皮肉めいたことまで考えてしまう
『やめろ』『ごめん…』
自分の気持ちが先走りしすぎて織山のこと何にも考えてなかった
自惚れすぎていた自分が恥ずかしい
「やめろ」と言った後にハッとしたような表情で言った「ごめん」が頭の中で何度もフラッシュバックする
『次は〜△△、△△、お出口は〜』
最寄りに着いた瞬間、一気に虚しさが襲ってきた
家に出る時、何度もお母さんに変じゃないかって確認して出てきたのに
あ、そういえば織山に渡す予定だったマフラー
どうしようかなこれ
「へっ、Aちゃん？」
聞き慣れた声で名前を呼ばれた
振り向いた先にいたのは、
「黒ちゃん……」
黒田「なんで、どうしたの、おりは？」
「ふぅうっ……黒ちゃ……」
黒田「え、ちょ、」
「おりは？」と聞かれたとき、あぁ私また振られたんだって実感が湧いて涙が溢れて止まらなかった
困った顔で心配そうに、でも何も言わないで頭を撫でてくれた
黒田「寒いっしょ、今俺ん家で平塚達と集まってて、一緒に行こ」
「でも、」
黒田「大丈夫、こんな泣いてる女の子ほっとけないから」
そう言われて黒ちゃん家に向かう
聞けば平塚先輩達と男だけのクリスマスパーティーをしていたらしい
ゲームをしていて、家主なのにジャン負けしてジュースを買いに行かされたと
黒田「ひどくない？アイツら」
「ドンマイ……」
黒田「もーマジ寒いのに今日」
その会話っきり彼が話しかけてくることはなかった
けれどそれが今は心地よかった
「着いたよ」と言う声と同時に見上げると立派なお家が建ってた
靴を脱ぎ部屋に向かう彼の後を着いていく
黒田「ただいまー！マジ寒いんだけど！！」
平塚「おかえり〜、あれA」
元木「はっ、？」
「可愛い子拾ってきちゃった」って言いながら彼に背中を押されて部屋に入る
そこにいたのは平塚先輩、湧、安嶋先輩と檜山くんに見たことのない後輩達
「はじめまして」と言いながら会釈してくれる、はじめましてがこんな形で申し訳ない
鈴木「鈴木悠仁です！名前なんて言うんですか！」
「あ、えっと…」
元木「おい、悠仁口説いてんじゃねえよ」
「違いますよ！」と言う声に続いてみんなが笑う
湧との久しぶりの再会も泣き顔って最悪だな…
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ぬ(プロフ) - 大矢さん» そう言っていただけるとは思わなくてびっくりしています(笑)ありがとうございます、頑張りますので引き続きよろしくお願いします。 (2021年2月6日 11時) (
レス) id: 5d74ab8973 (このIDを非表示/違反報告)
大矢 - 素敵な作品で、気がつけば一気に読んでいました！途中から涙が止まりませんでした。素敵な作品に出会えて嬉しいです。続きを楽しみにしています！ (2020年12月14日 6時) (レス) id: adf41a3acd (このIDを非表示/違反報告)
ぬ(プロフ) - あーちさん コメントありがとうございます。嬉しいです！ (2020年12月12日 3時) (レス) id: 5d74ab8973 (このIDを非表示/違反報告)
あーち - 続きがすごく楽しみです！！ (2020年12月6日 1時) (レス) id: 0545fdce9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬ | 作成日時：2020年11月19日 0時
