＊ハイパーカレシ２＊ (ページ26)

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炎が消えると、キラリと輝く指輪が見えた

ツナくんだけじゃなく、隼人や武も大きいのをつけているなって眺めていたけど、こんなに間近で見るのは初めて

水晶がとってもきれいだ

ビアンキ「A、起きてる？入るわよ」

扉が開くと、ビアンキさんはツナくんに怪訝な目を向けた

ビアンキ「…薄暗い部屋で、何してたのかしら」

ツナ「何もしていない…」

ビアンキ「A、無事？」

「え！？は、はい！」

ビアンキ「そう…。ツナ、席を外してちょうだい」

ツナ「ああ。じゃあ、安静にしてろよ、A」

「うん…、ツナくん、」

ツナ「？」

「よかったら、また見せてね」

ツナ「…ああ、いつでも」

ツナくんはとびきり優しい顔で微笑んでくれた

…

ビアンキ「根本的な原因は、ストレスでしょうね」

症状とか悩みとか、色々聞かれた後

「私も医者じゃないからちゃんとは分からないけど」と前置きしてからビアンキさんはそう言った

「ストレス…」

ビアンキ「心当たりはある？」

「うーん…、こんな状況であれですけど、毎日楽しいですし…」

ビアンキ「そう…」

とはいえ、原因が分からないんじゃ対策のしようがない

でも…頭を捻ってみてもこれといった事が思い浮かばなかった

漠然とした不安や恐怖のようなものは…ずっとあるのだけれど

ビアンキ「話を聞いていて思ったけど、Aは自分のことに鈍感なところがあるわ」

「え、そうでしょうか」

ビアンキ「ストレスは確かに感じているのに自覚がない。気づかず放置しておくと、心を病んでしまうわ」

「……どう…すれば…」

私が一番私のことを分かっていないのかもしれない

焦りが込み上げてきて、シーツをぎゅっと握った

ビアンキ「怖がらせてしまったわね。大丈夫よ、あなたは1人じゃない。気にかけて、ちゃんと見ていてくれる人がいるわ」

「ビアンキさん…」

ビアンキ「私は過保護すぎると思うけどね」

「え…？」

私は友達や家族を想像したけど…ビアンキさんは特定の誰かを指しているような口ぶりだった

その後、ビアンキさんと一緒にストレスの原因を考えたけれど…具体的な原因がすぐに判明することはなかった

それならもう、何を気にしたってどうしようもない

1人で休んでいる方が色々考えたり怖い事を思い出したりしてしまうから、いつも通り過ごすことにした