＊ハイパーカレシ２＊ (ページ23)

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◇71◇ツナside ページ23

修業がひと段落し、束の間の昼食休憩に向かう

試練の後、ラルが更に気合いの入ったスパルタ修業を開始したから腹ぺこだ

ハル「あっツナさん！」

京子「修業、お疲れ様」

「ああ、2人も」

食堂を見回してみるが、Aの姿はない

また菜園にでも行っているんだろうか？

とりあえず腹ごしらえしようと席に着くと、小さく笑い声が聞こえた

京子「Aちゃん？」

「え？……あ、ああ…」

Aを探していたことが京子にバレていたみたいだ

笑えるほど分かりやすかったらしい

京子「Aちゃんなら、お部屋だよ」

「…部屋？」

京子「体調悪そうだったから、休んでもらってるの…」

「…！」

驚いて思わず立ち上がった

腹が減っていることなんて忘れて、頭の中が心配一色に染まる

京子「熱はないみたいなんだけど…顔色悪くて、ふらついてて…」

ハル「Aちゃん最近寝不足みたいだったので、そのせいかもしれません…」

京子「ビアンキさんが帰って来たら看てもらおうと思うの」

「そうか…」

会いに行きたい…が、行っても何もできることがない

それにAの部屋は京子の部屋でもあるから、入るのは少し気が引ける

気持ちを押し殺し、大人しく椅子に座り直した

…

フゥ太「居た、ツナ兄！」

昼食を食べ終わる頃、ランボとイーピンを抱えたフゥ太がやって来た

髪がボサボサだ

2人と遊んでやっていたんだろう

フゥ太「休憩中だって聞いて…伝えておきたいことがあるんだ」

「？」

フゥ太「A姉のことだよ。食べ終わったら廊下に来て、ツナ兄」

「…分かった」

残りのご飯をかき込んでお茶を飲み干し、廊下に出る

フゥ太の表情からして、あまりいい話ではなさそうだ

フゥ太「…A姉、さっきのツナ兄の試練…見てたんだ」

「…え！？」

フゥ太「……すごく、泣いてた」

「っ！」

…試練中、外からどう見えていたのかは俺には分からない

でも…Aが泣いていたのなら、少なくともそういう空気だったということだ

フゥ太「見てる間、すごく辛そうで…体調悪くしたのも、ショックが大きかったのかなって」

「…そう、か…」

フゥ太「…会いに行ってあげてよ、ツナ兄。顔見たらきっと安心するよ」

「ああ、」

躊躇っていた気持ちが晴れた

すぐに…会いに行かなくては