＊ハイパーカレシ２＊ (ページ3)

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◇51◇【十年来の知己】ページ3

ツナ「！雲雀…！」

リボ「会いたかったぞヒバリ」

雲雀「僕もだ、赤ん坊」

だ、誰だろう…

雲雀と呼ばれた背が高くて綺麗な顔のその人を見上げていると、じっと睨まれた

「…！」

男の人だからとかじゃなく…その鋭い視線に凍りついてしまう

どうしよう……怖い

雲雀「……君、A？」

「…えっ？」

雲雀「やっぱりAだ」

私の名前知ってる…ってことは、この人も10年の間に出会った人…？

思わずじっと見つめてしまっていると、ぽん、と優しく頭に手が乗せられた

「！」

雲雀「…なに怯えてるの」

「……」

…びっくりして声が出ない

怖く感じていたけど、優しい人…なのかな…？

ジャンニーニ「あのー、ちょっとよろしいでしょうか？」

開きっぱなしの扉からジャンニーニさんがひょっこり顔を出した

リボ「なんだ？」

ジャンニーニ「グッドニュースですよ！情報収集に出ていたビアンキさんとフゥ太さんが帰ってきました」

ツナ「フゥ太…！？」

獄寺「アネキが！？」

雲雀「……君たち」

「っ！？」

雲雀さんが急に武器を構えた

え…、めちゃくちゃ怒ってる…！？

雲雀「これ以上群れれば、噛み殺すよ」

ツナ「まっ、待て、雲雀！」

雲雀「…今すぐ噛み殺したいけど、Aがいるからね。また今度にするよ。帰る」

そう言って雲雀さんは、プイっと背を向けて病室から出ていった

…よく分からない人だ……

「…えと、じゃあ私はご飯持ってくるね…」

ツナ「ああ、頼んだ」

リボ「上の第1医療室に山本が寝てるから、そっちにも持ってってやってくれ」

今度こそ、食堂に向かった

…

ハル「獄寺さんと山本さん、そんなに怪我ひどんですか？何があったんでしょう…」

京子「ご飯…どうしよっか。柔らかいものがいいよね、お粥とか？」

ハル「京子ちゃんを待ってる間にAちゃんと作ったスープがありますから、それと合わせて持っていきましょうか」

私たちは急いで調理を始めた

「そういえば…ジャンニーニさんが、ビアンキさんとフゥ太くんが帰ってきたって言ってたよ」

ハル「えっ！？」

京子「本当！？」

何気なく報告したけど、2人にとっては重要な知らせだったようだ

「フゥ太くんは少しだけ会ったことあるんだけど、ビアンキさんって…？」