我儘王子な芥川慈郎 ☆嫉妬シリーズ ページ6
最近ジローちゃんは不機嫌な気がする。
「A先輩、大丈夫ですか?」
いつも鳳が心配してくれる。ほんとに原因がわからないし、不機嫌な態度をとるのは私だけみたいだ。でも本当に心当たりが無い。
「鳳…流石に心が痛いぜ私は…!何をしてしまったと言うのよあの天使に。」
「…もしかして天使って言われるのが嫌とか…いや、そんなの今更気にしませんよね」
またまた溜息を吐く
ジローちゃんとカレカノという関係になったのは良いけど、楽しかったのは最初の1ヶ月。
好き度は変わってないし寧ろ大好きだ。けどジローちゃんは好きじゃなくなったのかな。
とうとう一緒に帰るなんてことも無くなってしまった。
「…今日は俺と帰りましょう!」
「うっ、鳳の優しさに泣けてくるわ…」
「いいんですよ。A先輩のためなら!同級生には言い難いことですし!」
確かに3年のみんなに相談をしたらジローちゃん本人の耳に入る可能性がある。疑ってるわけじゃないけど一緒にいる時間が長いからね。万が一の事があるかもしれない。
「さて、行きましょ。もう遅いですし送りますよ」
私のバックをさり気なく手に取り歩き始める鳳。育ちが良い。
鳳はジローちゃんの話題を少し避け、楽しい話題を振ってくれた。何だかとても軽くなった気がする。
「よし、鳳!私明日からまた頑張るよ…!ジローちゃんにちゃんと聞いてみる」
「それでこそA先輩です!頑張ってくださいね」
鳳と目を合わせながらお互い笑顔になる。
うん、何とかなりそう。
そう言って家の前まで着くと、ドアの前に誰かが座っていた。
「ジローちゃん…?」
私の顔を見ないで鳳の顔を見ていた。
「ムッ、鳳にはAちゃんはあげないC〜!」
そう言って私のことを強く抱きしめる。
鳳が瞬時に微笑んだのが見えた。
「やっぱり」
「何」
「嫉妬、ですよね」
「そんなわけないじゃん!Aちゃんだもん」
「私に失礼だよね!」
「じゃ、俺帰りますね」
鳳は帰って行った。その途端、さらに強い力が増した。
「…最近Aちゃんみんなにいい顔して全然俺に構ってくれないCー!」
やっぱり、ジローちゃんは嫉妬してたみたいだった。何だか子供っぽくて笑ってしまうと、またまたムスッとした顔に戻った。
「もうっ!Aちゃんのバカ」
「ごめんねジローちゃん」
「…好きだもん馬鹿で変人で変な顔のAちゃんが」
「うん悪口しかないよね。」
こんな我儘王子だけど、やっぱり大好きだ。
向日岳人は分かりづらい ☆嫉妬シリーズ→←教科書通りの丸井ブン太
58人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「テニスの王子様」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
たかぴん(プロフ) - 咲朱さん» コメント&リクエストありがとうございますー!侑士君ですね!了解致しました!直ぐに書かせていただきます! (2018年8月22日 3時) (レス) id: 6dfb5bb15c (このIDを非表示/違反報告)
咲朱(プロフ) - こんばんは!いつも素敵な小説ありがとうございます!リクエストなんですけど、侑士くんが好きなのでお時間に余裕がありましたら侑士くんをお願いしたいです! (2018年8月22日 2時) (レス) id: a3f6873bd2 (このIDを非表示/違反報告)
たかぴん(プロフ) - アルテミスさん» またまたありがとうございます!!面白いと言って頂けてとてもやる気に満ち溢れます(笑)是非これからもよろしくお願い致します! (2018年8月19日 8時) (レス) id: 6dfb5bb15c (このIDを非表示/違反報告)
アルテミス(プロフ) - ジローちゃんの悪口しかないのが面白かったです!更新頑張ってください! (2018年8月18日 7時) (レス) id: 2cc54b766f (このIDを非表示/違反報告)
たかぴん(プロフ) - 日吉若の妻オカルト心霊大好き女子さん» そう言っていただけて光栄です…!是非またよろしくお願い致します!! (2018年8月14日 23時) (レス) id: f6bd9ab8eb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:たかぴん | 作成日時:2018年8月12日 3時