検索窓
今日:1 hit、昨日:41 hit、合計:32,523 hit

episode383 ページ33











Aが莉子と先に歩いていって、
俺と、彩織ちゃんと深瀬の三人になった。
長い廊下を特に何かを喋るでもなく歩く。


『……なかじん、彩織ちゃん』


突然、深瀬が口を開いた。
声のトーンからして、思いがけず真剣そうだったから顔を上げて表情をうかがってみると
やっぱりその顔は少し強ばっていて、真剣だ。ぴたりと不意に立ち止まる。


「どうしたの?深瀬」


俺が問うと深瀬は
うん、と小さく頷いて
話始めようとする。
少しあく、間。


『…俺、今まで、誰も好きな人を作らない、って決めてた。だから、当然誰とも付き合う気もなかった。理由は言えないけど…。
そりゃあ、先輩と付き合ったのは、大きな過ちだったと思うんだけど、…その、誰とも付き合わないって言うのは、先輩と別れてからも、付き合わないで生きていこう、って思ってた』


俺と、彩織ちゃんは
黙って深瀬の声を聞いていた。


『…だけど、わかったんだ。
それは、臆病なばっかりに、嫌なことを避けて、逃げてるだけって。だから…』


深瀬は一層表情を強ばらせて拳を握る。


『俺、前に進んでみようかなと思う』


伏せていた顔を
ゆっくりと上げた。
深瀬と目が合う。



















『告白…してみようと思う』

episode384→←episode382



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
85人がお気に入り
設定タグ:SEKAINOOWARI , 深瀬慧 , セカオワ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

真冬のひまわり(氷華)(プロフ) - 抹茶好きの茉莉花さん» 茉莉花さん、おひさしぶりです!いつも読んでいただきありがとうございます!まだまだ終わる気配もありませんが、御付き合いいだけると嬉しいです!登場人物が増え、混乱するかもしれませんが、すみません。 (2016年9月25日 21時) (レス) id: 8ad18557ee (このIDを非表示/違反報告)
抹茶好きの茉莉花(プロフ) - 前回茉莉花という名前でコメントした者です。ピエロの涙が更新される度に楽しく読ませていただいてます(*^^*)また新たな登場人物が出てきてドキドキしてます…。これからも更新頑張ってください。応援してます! (2016年9月24日 14時) (レス) id: aa09b11676 (このIDを非表示/違反報告)
真冬のひまわり(氷華)(プロフ) - いちごさん» お久しぶりです!最近いちごさんがいらっしゃらないので、お忙しいのかなー、なんて思ってました。短くまとめることが出来ずにだらだら書いてしまっているだけなので、そんな風に言っていただけて嬉しいです!これからもたまにコメントいただけると嬉しいです! (2016年9月20日 20時) (レス) id: 8ad18557ee (このIDを非表示/違反報告)
いちご - お久しぶりです。行事が重なったり、夏休みがハードスケジュールでなかなかこちらに来ることができませんでした。今やっと7が読み終わり8を読み始めたところです。長く続けられるということはすごいことだと思います。これからも楽しみに読みますね。 (2016年9月20日 17時) (レス) id: 318aaa198e (このIDを非表示/違反報告)
真冬のひまわり(氷華)(プロフ) - ニカちゃん大好きさん» いつもコメントありがとうございます!やっと深瀬さんが動き出そうとしています、あたたかく見守ってあげてください……(笑) (2016年9月14日 20時) (レス) id: 8ad18557ee (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:真冬のひまわり | 作成日時:2016年8月15日 9時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。