8 話 ページ9
「私たちの話を聞いて、結城君は賛同してくれたの！」
俺がAを見て驚いていた時、女からAの名前が出た。
教室が少しザワザワとする。
俺は正直ヒヤリとした。
心のどこかで彼の名前が出ないか不安だったからだ。
その考えは当たってしまった。
悪い予感は当たってしまうものだと実感した。
もう一度Aを見た。
が、彼の表情は一切変わっていなかった。
「私たちにも賛同してくれた！！」
「はあ！？嘘つかないでよ！」
女たちは少しもめた後Aの方を見た。
「「結城君。どういうこと！？」」
いい奴は損をする。
そんな言葉を聞いたことがあった。
見事に当てはまっていると感じた瞬間だった。
Aは隣の俺にしか聞こえないくらいの小さなため息をはいてから女たちの方を向いた。
「君たちの被害妄想に付き合っていられないんだけど」
彼から発せられたその言葉は女たちを怒らせるには十分だった。
「はあ？」
「納得してくれたじゃん！
忘れたとは言わせないよ？」
完全に二対一。
共通の敵ができたからか、さっきまで大喧嘩していたとは思えないほどの団結ぶり。
ふつふつと怒りが湧いてくる。
いつの間にか口に出ていたようで。
「お前らを思ってAは話を聞いてたんだろうが！
なに被害者ぶって、」
「黒尾ストップ」
だが、俺の言葉はAによって遮られた。
そして「お前は嫌われる必要なんかないよ」と俺だけに聞こえるような小さな声で言い、
また女たちの方を向いた。
「事実を変えているのはそっちだよ。
冷静になって思い出してみて。
俺は、ウザイなんて一回も言ったことない。
君たちは興奮してて覚えてないかもしれないけど、悪口に賛同した覚えはない」
「…あ」と女たちが言った。
自分たちの過ちに気付いたみたいだ。
「俺は何回も何回も自分の考えを伝えようとしていたのに
勝手に解釈して勝手に話を進めて。
自己中かよ。
それじゃあ対立が起きるに決まってる」
それに、とAは続ける。
「そこまで面倒見れないって言ったよな」
Aの雰囲気が変わる。
怒っているのは一目瞭然だった。
そしてクラスの雰囲気も変わる。
Aは明らかにクラス全員を味方につけていた。
どっちに分があるかなど、だれがみても一目瞭然。
さて、彼女たちはどうなるものか。
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かミエ(プロフ) - ヒグレキさん» 黒尾がいる限り、きっと彼は幸せですよ……(｀・ω・´) (2017年11月22日 17時) (
レス) id: 450affa156 (このIDを非表示/違反報告)
ヒグレキ - とっても良い物語だったわ！夢主くんは幸せになったかしら、、 (2017年1月21日 8時) (レス) id: 3bbc5d11c3 (このIDを非表示/違反報告)
かミエ(プロフ) - √0さん» ありがとうございます。そんなことを言ってくださるとは…！ はい、これからも努力させていただきます！ (2016年12月11日 21時) (レス) id: c1f7ffbfd5 (このIDを非表示/違反報告)
√0(プロフ) - 初コメ失礼致します。とても感動するストーリーでした‥‥！この様な文章を著す事の出来る作者さんに、感銘を受けました！これからも頑張って下さい！ (2016年12月1日 7時) (レス) id: a171e3b181 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かミエ | 作成日時：2016年10月24日 21時
