4 話 ページ5
.
「Aさぁ…。
もうちょっと食べたら?」
「これで十分」
「……」
思わずため息が出てしまう。
幾ら何でも成長期の俺たちがパン一つじゃあ少ないだろ。
そんなことを今日で何回言っただろうか。
「人によって食べる量は違うんだから。
俺にとってはこれが基準なの」
「…じゃあ俺のメロンパンをやる」
「殺す気か?」
…マジのトーンで言われた。
冗談だと言っておいた。決して冗談ではなかったが。
「いや待て。
昨日はパン四つくらい食べてなかったか?」
ふと頭をよぎった記憶。
俺の記憶が正しければそうだったはずだ。
「…その日の気分で変わらない?」
「流石にそこまでは変わらねぇよ」
多分、今日は運動をしないのだろう。
一緒にいればなんとなく分かる。
Aは帰宅部だが、
小学校、中学校と運動をクラブでしてきたらしい
今はそこに時々お世話になっているそうだ。
まあそうだろうな。
運動してなきゃあ筋肉なんてつかないだろうし。
今のAはある程度筋肉がついてるしな。
「…おーい」
「あ、悪い」
いつの間にかボーッとしていたようだ。
最近ボーっとすることが多い。
「最近ボーッとしてるよな。
…主に俺の方を見て」
「ボーッとは認めるが、お前の方は見ているつもりはない。
無意識だ」
「無意識の方がまずいって」
まあその理由はお前のことを考えて、なんだけど。
36人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かミエ(プロフ) - ヒグレキさん» 黒尾がいる限り、きっと彼は幸せですよ……(`・ω・´) (2017年11月22日 17時) (レス) id: 450affa156 (このIDを非表示/違反報告)
ヒグレキ - とっても良い物語だったわ!夢主くんは幸せになったかしら、、 (2017年1月21日 8時) (レス) id: 3bbc5d11c3 (このIDを非表示/違反報告)
かミエ(プロフ) - √0さん» ありがとうございます。そんなことを言ってくださるとは…! はい、これからも努力させていただきます! (2016年12月11日 21時) (レス) id: c1f7ffbfd5 (このIDを非表示/違反報告)
√0(プロフ) - 初コメ失礼致します。とても感動するストーリーでした‥‥!この様な文章を著す事の出来る作者さんに、感銘を受けました!これからも頑張って下さい! (2016年12月1日 7時) (レス) id: a171e3b181 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:かミエ | 作成日時:2016年10月24日 21時