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その後の話をしましょう。
キャロヴェッタ家の皆様とアタナシア家の皆様とでカフェでデザートを楽しんだ後、お開きとなりました。両家共このヴォルフの町へは観光でいらっしゃっていたらしく、アタナシア家の皆様は明日に、キャロヴェッタ家の皆様は明後日に帰るのだとか。
「そういえば、オリヴィアさん。オリヴィアさんってどうして一人でここに?」
ラヴェンデル様が興味津々、といったご様子でおっしゃいます。宿泊していたホテルが丁度同じだったため、ラヴェンデル様、ロレッタ様が遊びに来てくださったのです。
キャロヴェッタ家の方々がなぜこのようなホテルに、と思いましたが、ロレッタ様曰く、ここのホテルが一番ルームサービスの質が良いからだとか。ヴェルメイヌ様は少しお疲れになっていらっしゃったらしく、部屋で眠っているのだと。
「従者見習いとして、とある家に仕えなくてはならないんです。その家のある場所へ向かうところだったんですよ」
「一人で?すごいですね!私より小さいのに……私も見習わなきゃ」
「むぅ」
子供扱いは嫌です。でも言っちゃいけないですよね。少しほっぺが膨らみそうになってしまいました。
「そういえば、どこの家に仕えるんだい?もし良かったら教えてほしいな」
「……。ローア家、です」
それを言うと、お二人は大きく目を見開きました。まあ、そうですよね……。
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