轟兄の片割れ依存.【MHA】 (ページ5)

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愛情その四ページ5

『俺は兄貴がいなくてもできる』
───────だと？

「準備はいいか？青山、A」

「ハイッ！」

「ああ」

体温の急激な上昇に、背中の調節機が作動する

「じゃあ俺の合図で始めろよ」

──────嗚呼、焦凍

ボクに向かってそんなことを言うなんて

「それでは…はじめ！」

「兄ちゃん、悲しいよ」

炎の熱を利用して地面を溶かして、一気に焦凍の懐に飛び込んだ

「轟くんッ！」

刹那、焦凍の隣にいた飯田から蹴りがとんできた
それをギリギリで避けたボクは飯田の足のエンジンに火で熱を与えた

「熱に弱いんだろ、それ」

「なっ」

「隙を見せるんじゃねえ！飯田！」

おそいぞ、焦凍

「撃て！青山！」

後方に向かって叫ぶと、スタンバイしていた青山のベルトから飯田に向かってレーザーが射出された

「ぐあっ！」

吹き飛んだ飯田

「飯田は頼んだ！青山」

「ウン！いいよ、僕に任せたまえ」

そして、焦凍に向き直った

焦凍は左半身を氷の鎧で包み込み、苦虫を噛み潰したような顔でこちらを見てきていた

その顔もカワイイけど…ううん、集中集中

「焦凍、兄ちゃんがいなくても大丈夫なんて思ってるのか」

「っ…」

「いいか？焦凍、そのセリフはな」

全身が炎に包まれる

まるで己が父のように、俺はまとった

炎の鎧を

「俺に勝てるようになってから言え」

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