轟兄の片割れ依存.【MHA】 (ページ16)

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愛情その十五ページ16

「つーか、峰田お前の“個性”ってなんだよ」

「オイラか？オイラの個性は…」

峰田がぶどうみたいな髪を“もいで”、船の壁にぷにっとくっつける。

「とにかくくっ付く。体調によっては1日中くっ付くけど、オイラにはくっつかない。
もぎった側から再生するけど、もぎりすぎると血が出る」

…

「仕方ねえだろー！Aとかの個性に比べたらオイラは地味なんだよー！」

「ち、ちがうよ！峰田くん！落ち着いて！」

「(あの髪、やっぱもげるんだ) 」

「Aちゃん今違うこと考えてるでしょ？」

「ナンノコトカナ」

「あす……梅雨ちゃんの“個性”は？」

「私は“蛙”。カエルっぽいことならだいたいできるわ」

「この水難コースだと１番有利かもな」

「カエル………」

峰田が蛙吹の体をガン見している
こんな時でもスケベな本能は、隠せねえんだな。こいつ

「緑谷は？」

「うーん…僕は諸刃の剣っていうかんじの個性で、使った側から体が壊れるんだ」

「一発屋ってことか」

「でも破壊力はずば抜けてるわよね」

確かに。
体力テストの時や、演習の度にこいつ体壊してたよな。

「Aくんは……炎だよね」

「おう」

やっとボクの番か、と思い頷く

「エンデヴァーと同じだよな！」

またそのセリフかよ。
眉間に皺が寄るのを、手で押さえて顔を伏せて隠した

「ああ、そうだよ。親父と同じ個性だ
ただ…ボクは“青い炎”を主に使う。──だけどコイツは使いすぎるとボクの皮膚が焼けただれる。だから長時間なら紅いのを使うようにしてる」

眉間を抑えていた手から、青い炎そして紅い炎に色を灯し変える。

「よし！ひらめいた！
峰田くん、蛙吹さん、Aくん、この案でいこう！」

ブツブツと独り言を言っていた緑谷が顔を上げる。

「──ってのは、どうかな？」

「いいんじゃないかしら」

「賛成だぜー！」

「任せろ」

　