拾 ページ12
俺の魂に、赤？
今殺意や敵意や憎悪などの、負の感情は持ち合わせていないのに、なぜ？
「────おい」
まさか、俺の身は鬼神と同じ？そんな訳…
でも不死身って百鬼丸みたいに“奪われて”ないよな？むしろ俺は
「────A！！」
「おッ」
俺は大声にぎょっと肩を震わせた。
その主はどろろで、俺に何かを話していたようで不満そうに眉を寄せている。
「悪い。どうかしたか？」
「どうもこうも！百鬼丸のアニキが痛覚取り戻したんだ！もっと喜べよ！」
「嗚呼……」
そうだった。
あの後万代という鬼神を、百鬼丸が倒したのだ。
百鬼丸は見事、痛覚を取り戻し今は傷の痛みと疲労感で眠っている。
「何か考え事かい？A」
「……ちょっとな。
なあ、坊さん…実は俺不死身なんだけどさ」
「不死身？」
「信じ難いかもしれねえが、俺は不死身だ。な？どろろ」
「おう。オイラこの目で見たぜ、ヘドロの鬼神に飲み込まれたアニキが、復活するとこ」
揺れる焚き火を木の棒で突っついていたどろろが、大きく頷く。
そのお陰であっさりと信じてくれた坊さんは、「続きを聞こう」と体制を整えながら俺を促してくれた。
「18年前、俺はとある村で産まれたんだが、その時俺に向かって“雷”が落ちたらしい」
「雷……」
「でも俺は “何もなかった” 無傷でただ元気に産声をあげていたと。
村も何も無ければ良いと俺はそのまま育ったんだが、13年前に村が鬼神に襲われて」
「村人全員が喰い殺されたというわけか」
「その通り。もちろん俺の両親も、 “俺も” 喰われた。
でも何故か俺だけが、生き残ったんだ」
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あんころ餅 - めっちゃ面白いです！更新大変かもしれませんが頑張って下さい応援してます (2019年2月22日 21時) (
レス) id: ca11a38786 (このIDを非表示/違反報告)
鴉 - これからどうなって行くのか凄く楽しみです(*´∀｀*)これから更新頑張って下さい！！ (2019年2月13日 17時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
カラ - すっごい続きが気になります!!これからも更新頑張って下さい! (2019年2月9日 1時) (レス) id: 8fe2495ae6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：黒氷雨 | 作成日時：2019年2月7日 16時
