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真伊子は何故「さいご」と言う言葉を使ったのだろう…
私達には此れから輝かしい未来が待って居ると言うのに…
此れから先、真伊子のどの様な願いでも私が全て叶えてやるのに…
真伊子は私の言葉に微笑んでは居たが…その微笑みは心無しか少し寂しそうに見えた。
ru「殿下…あの…明後日は殿下の御生誕の日で御座いますわね…」
mm 「そうだった…最近は慌しく過ごして居たから自分の誕生日などすっかり忘れて居たよ…
でも其の日は私達の納采の儀なのだよ。其方の方が重要では無いのか？」
ru「確かに左様では御座いますが…
…殿下、少し早いですが…明後日は何かとお互い忙しく、二人でゆっくりお話も出来ないかも知れませんので…
わたくしからの御生誕記念の贈り物で御座います。如何ぞ御受け取り下さい。」
真伊子は美しく包装された小箱を差し出した。
mm 「真伊子…君こそ忙しい身で有り乍ら…私の事迄考えてくれて居たのか…」
私は胸が熱くなった。
ru「殿下こそ、わたくしの誕生日の際には御心尽くしの贈り物を沢山頂戴致しました。デビュタントの準備やワルツの練習とお忙しい中、沢山の贈り物を御用意頂きました。
あの時は涙が出る程嬉しゅう御座いました。
…ですからわたくしも…殿下にお使い頂きたい物を御用意させて頂きました。…さぁ、是非御覧下さい。」
そう言うと真伊子は私に美しい小箱を渡した。
mm 「…真伊子…」
私は小箱に付いて居るリボンを解いた。
美しい包装紙を開けると��ROLEX��と言う文字が見えた。
…もしや…
私は小箱をそっと開けた
…矢張り…
中には今、世界中の富豪達に話題の腕時計��ROLEX��が入って居た…
mm 「…ま…真伊子…此れは…」
ru「殿下に是非とも御使い頂きたいと思い、スイスから取寄せましたの。…さぁ殿下、早速付けて見て下さい。」
私は小箱から腕時計を取り出し、左手首に付けて見た。
世界的にも未だ懐中時計が主流だが、今世紀に入りスイスのROLEX社から革新的な時計が発売された。
洋服の内ポケットから取り出して見る懐中時計と違い、腕時計は見たい時に直ぐに見れると言う利点から、ROLEXの腕時計は世界中の富豪層から熱い視線を浴びて居た。
しかし、精巧で緻密な作りの為、時計職人が作れる数は限られており、世に出れば幾ら高額でも直ぐに売り切れて仕舞う為、半ば幻と迄言われて居た。
其の幻のROLEXが今、私の手に…
mm 「真伊子…其の気持ちだけでも嬉しいのに…」
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琥太郎(プロフ) - 瑠羽さん» 遅くなってしまいましたが、感想送って頂きありがとうございます。初めて感想頂けて嬉しく思います。大正時代をイメージしている為、漢字が多く読み辛いかと思いますが、最後までお付き合い下さい。宜しくお願いします。 (2022年6月3日 22時) (
レス) id: 33658090bc (このIDを非表示/違反報告)
瑠羽 - 百年の恋、楽しく読んでおります！古典的な物語はあまりお目にかからないので嬉しく一つ一つ噛み締めながら読んでおります♪長編は大変かと思いますが執筆頑張ってください！！応援しております♪ (2022年5月19日 10時) (レス) id: a4808147f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：琥太 | 作成日時：2022年5月1日 11時
