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岩本邸 庭園
会食の後、二人きりで庭を散歩する事にした。
真伊子の案内で、岩本家自慢の庭園を散策した。
…其れにしても、今日の真伊子も一段と美しい…
普段は和装だが、今日は洋装だ。
私は洋装の真伊子は初めて見たが、和装とは別の美しさがあり、矢張りとても似合っていた。
ru「今日はお越し頂いて、有難う御座いました。
…とても嬉しゅう御座いました…」
mm「此方こそ、御招待頂き誠に有難う御座いました
姫。」
ru「嫌ですわ…お止め下さい…」
ru「…殿下、あれ程沢山の贈り物、有難う御座いまし
た。」
mm「そんな事、気にしないでくれ。
君は何れ私の妻になるのだから…」
ru「…えっ？」
mm「今日、此方にお邪魔した理由は、君の誕生祝い
の他に、君の父上に婚約のお許しを頂く為でも
あったのさ。」
ru「…でも、わたくし達、出逢ってまだ一月ですわ
よ！」
mm「分かってる…でも、此れ以上待てないんだ…」
ru「……」
mm「私の両親には、もう伝えてあるし、了承も得て
ある！
君のご両親に話して、デビュタントで婚約を発
表しようと思う。」
ru「………殿下……」
mm「…ん？…どうした？。真伊子…」
ru「殿下は…わたくしで本当によろしいのですか？」
mm「何を言うのだ！
私は真伊子以外と結婚するつもりは無い！！」
ru「……この言葉は、求婚と捉えても宜しいのでしょ
うか…？」
mm「…えっ？…あっ…ちょっと待ってくれ…(焦)」
ru「…(笑)…殿下、わたくしのお気に入りの場所にご
案内致しますわ！」
…真伊子はそう言って歩き出した…
岩本家自慢の日本庭園を過ぎると、何やら良い香りがして来た。
ru「…殿下、此方がわたくしのお気に入りの場所です
のよ。」
…辺りは沢山の種類の薔薇が咲いていた。
…良い香りの主は此れか…
ru「此処はわたくしの部屋から見渡せる薔薇園です。
丁度、今頃の季節に咲く薔薇の種類が一番多く、
わたくしは一年の内で今の季節が一番好きですの
よ！」
mm「…真伊子…」
ru「…はい？」
mm「改めて言う……」
mm「…私と結婚してくれぬか…」
ru「…殿下…」
mm「…君を、私の生涯を掛けて守りたいのだ…
…君を、私の手で幸せにしたいのだ…
…君と、ずっと一緒に居たいのだ…
…そして…
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作者名：琥太 | 作成日時：2020年10月14日 10時
