誕生日の約束ー1 ページ19
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あれから毎日の様に、殿下はわたくしを学校まで迎えに来て下さる。
殿下の大学が遅い時は、時間まで学校の図書室で勉強や本を読みながら過ごしていた。
級友達はあの日の出来事にすっかり驚いてしまい、どうやって知り合ったのか、あの後二人で何処へ行ったのか等を聞いて来た。
わたくしは、二人だけの秘密にしておきたくて、何を聞かれても誤魔化し通した。
…そして今日も…わたくしは殿下の馬車の中に居る…
mm「ところで、真伊子は今15歳だよね?」
殿下はわたくしを名前のみでお呼びになる様になった。
わたくしに対し、敬語も使わなくなった。
わたくしも、距離が縮まった様でとても嬉しかった。
ru「今月(6月)の27日で16歳になりますわ。」
mm「そうか、それでは9月に鹿鳴館で開かれる
デビュタントに出席出来るのでは無いか?」
ru「…社交界のお披露目の舞踏会の事かしら?」
mm「そう、16歳以上の上流階級の子息、子女を社交
界に正式にお披露目させる舞踏会だ。」
ru「わたくし、舞踏会などとても…」
mm「私と出ないか?」
ru「…えっ?」
mm「私と踊ろう!!」
ru「…お…お待ち下さい、殿下。
わたくし、ワルツなど踊れませんわ…」
mm「…そうか…実は私もだ…(笑)」
ru「それに、ドレスも靴も作らなければいけないので
すわよ!
間に合いませんわ…」
mm「真伊子のドレス姿か…誰よりも似合うし、誰よ
りも美しいだろうな…」
ru「お話を勝手にお進めにならないで下さいませ!」
mm「よし、決まりだ!
早速、今日からワルツの練習をしよう!!」
ru「…えっ?」
mm「ドレスも靴も任せてくれ!」
ru「…わかりました…但し、ドレスと靴は此方で何と
か致しますわ…」
mm「やっとその気になってくれた…(笑)」
ru「…いえ、やる事が多過ぎて、今頭を悩ませており
ますの!」
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作者名:琥太 | 作成日時:2020年10月14日 10時