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mmーside
mm「…では、そろそろ帰りますか…」
ru「…はい…とても美味しかったですわ。」
ru「…それに…」
mm「それに?」
ru「…とても楽しかったですわ。」
mm「私もです。」
mm「またお誘いします。」
ru「…はい…」
本当は帰したくなど無かった。
この楽しい時間が何時迄も続いて欲しかった。
真伊子と離れるのが辛い…
真伊子とずっと一緒に居たい…
しかし無情にも馬車は岩本の屋敷へ到着した。
ru「思い掛けず屋敷迄送って頂きまして、ありがとう
ございました。
…それでは、失礼致します…ご機嫌…」
真伊子がまだ礼を述べている途中なのに、私は堪らず真伊子の手を引きこちらに抱き寄せた。
ru「…殿…下…」
mm「………」
菊の御紋の御印を付けた馬車が、敷地内へと入り、玄関前へと付けた為、使用人や家の者までもが玄関の外へと出て来た。
私は真伊子を離さねばならなくなり、仕方無しに真伊子の手を取り、馬車から降ろした。
見渡すと、立派な玄関、広い屋敷、広い庭と、流石今を時めく陸軍大尉の邸宅だ。
iw「これは、蓮仁殿下。
わざわざ私共の娘をお送り頂きまして、忝く存じ
ます。」
mm「岩本殿、真伊子殿を連れ回し、申し訳ありませ
んでした。」
iw「…いいえ、何分礼儀を弁えない娘故、失礼があっ
たかと…此方こそ大変申し訳ございませんでした
…」
mm「岩本殿、どうか頭をお上げ下さい。
真伊子殿は流石、礼儀も弁えてあり、躾も教養
も行き届いた素晴らしい御息女です。」
iw「…恐れ入ります…」
mm「それでは、突然の訪問、失礼致しました。」
iw「…そんな…どうぞ、むさ苦しい所ですが、中でお
茶でもお召し上がり下さい…」
mm「…いや、私も何分大学からの帰り道ですので…
本日はもう帰らねば…(笑)。」
iw「そう仰られると、お引き止め致しかねます…」
mm「…では、失礼致します。
真伊子殿、また。」
ru「…はい、今日はありがとうございました…」
mm「ご機嫌よう。」
ru「ご機嫌よう。」
iwfk 「お気を付けて。」
岩本家はとても温かい家庭なのだな…
真伊子が素直で優しい娘に育ったのも分かる様な気がする…
…しかし、泣く子も黙るあの岩本照之進殿が甘いもの好きとは…人は見掛けに寄らないな…
…そして、この私と似ている…か…(笑)
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作者名:琥太 | 作成日時:2020年10月14日 10時