80本目 ページ33
私はふとまふまふさんとそらるさんの後ろを見た。
目が覚めて、この部屋に入ってから驚いた。
桜華さんが2人の近くで心配そうに見守っていたのだから。
神力やら儀式やら霊的なことが重視されるこの世界では、霊がいたとしてもおかしなことではないのかもしれない。
(違う。これは桜華さんが神力をくれたから)
桜華さんの神力が私に彼女の姿を見せた。
「お2人にお伝えしたいことがあります」
「なに」
膝をついていながらも厳しく私に聞き返すまふまふさん。
早く、この2人を苦しみから解放してあげたい。
「桜華さんがあなた達の後ろにいるの」
そういうと、2人を目を見開きばっと後ろを振り返った。
もちろん2人に見えるはずがない。
私は両手を前に出して、先ほど同様指先まで集中する。
「この神力、あなたに返します」
するとするすると全身から神力が抜ける。
体が先ほどより重くなる。
まだ、もう少し
私から抜け出した神力がどんどん人の形を成し、そこにはいつか見た美しい先代女神の姿が現れた。
それと同時に私は膝をつく。
立っていられないのだ。
そらるさんとまふまふさんは固まっている。
それはそうだろう。失った人が目の前にいるのだから。
「ありがとうA。
どうか無理はしないでね」
「はい、桜華さん。
もともとは桜華さんの力なので」
「ふふふ。それもそうね！
まさかこんなことに使ってくれるなんて。
私はあなたの身を守るために贈ったのにね」
やはり楽しそうに笑うこの人を見ていると落ち着く。
これが女神の在り方だ。
「桜華、なのか？本当に……？」
「そらる。久しぶりね……まふまふ」
びくっとまふまふさんの肩が震えた。
それを見て桜華さんはくすっと笑った。
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なつの(プロフ) - ぽんぽこさん» ありがとうございます！私もこのお話書いていて楽しかったです。ぽんぽこさんにも楽しんでいただけで嬉しいです！コメントありがとうございました！ (2020年1月6日 8時) (
レス) id: 1923d39783 (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぽこ(プロフ) - 長文失礼しました！ (2020年1月6日 1時) (レス) id: c596b916dc (このIDを非表示/違反報告)
ぽんぽこ(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後の方を読みながら少し泣いてしまった...。個人的にこの話がすきで、終わってしまったのは悲しかったけど、浦田さんend見れたから良かった!ありがとうございました! (2020年1月6日 1時) (レス) id: c596b916dc (このIDを非表示/違反報告)
なつの(プロフ) - ふごっぺさん» 返事が大変遅くなってしまいました！！ありがとうございます！ (2019年12月25日 16時) (レス) id: 1923d39783 (このIDを非表示/違反報告)
ふごっぺ(プロフ) - 個人的にはうらたさん落ちがいいなと思っています。 (2019年10月5日 10時) (レス) id: 78ff944084 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつの | 作成日時：2019年9月30日 23時
